配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2004年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
本研究では,人工細胞の構築基盤技術確立の観点から,人工細胞膜たるリポソームに関する以下の諸点について検討し,人工細胞構築を資する手法および知見を得た. 1.巨大リポソーム形成に関して,より厳密な調製条件の制御による,巨大リポソームの性状の制御を示した.また,エレクトロフォーメーション法において,巨大リポソーム形成部位と電極位置との関係,印加電場の種類の影響,微量イオンの効果,等について詳細を明らかにした.さらに,脂質-水分散液を用いた,有機溶媒を用いない,巨大リポソーム形成法を実証した.また,従来に例のない,電極以外の担体材料上での巨大リポソーム形成を見いだした. 2.巨大リポソーム安定化に関して,第3膜成分による安定性の制御を示した.また,リポソーム強度評価・測定システムの構築をおこなった.さらに化学修飾高分子による安定性の増大を示した. 3.異種材料への巨大リポソーム複合化に関して,化学修飾高分子ゲル粒子への巨大リポソームの吸脱着システムにおいて効率向上に結びつく知見を得た. 4.巨大リポソーム組織化に関して,分子認識を利用して自発的に集団・組織を形成させる試み,巨大リポソームの位置制御・組織化を目的としたマイクロドメイン形成システムの構築,セル内への巨大リポソーム集団形成,等をおこなった. 5.化学システム構築手法の開発に関して,マイクロマニュピレーション等や巨大リポソーム形成法の改良により,低分子から高分子粒子まで化学システムの構築に必要となる諸物質の巨大リポソーム内水相への導入を実証した.また,高度なマイクロ化学システムの構築に必要なオリゴベシキュラーベシクル(OVV)の形成において,外部物質によるOVV形成の誘導現象を新たに見いだし,これに基づく内ベシクル内水相と内外中間水相とで異なる組成を持つOVV化学システムの構築に成功した.
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