研究課題/領域番号 |
16310104
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 俊一 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50143649)
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研究分担者 |
井上 昭彦 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50168431)
古澄 英男 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (10261273)
鈴木 輝好 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (90360891)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 900千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 金融工学 / 数理ファイナンス / 証券価格過程 / 確率モデル / 経路依存型オプション / ポートフォリオ / 市場の記憶 / 長時間記憶 / 構造的アプローチ / 時系列モデル / 幾何Levy過程 |
研究概要 |
本研究は、ブラック・ショールズ・マートンモデルに代わる新たな証券価格モデルを構築し、同時にこの新たなモデルを金融工学とその関連する諸問題に対して応用することを目的とし、以下の研究成果を得た。 1. アメリカン経路依存型オプションの価格評価:ラプラス・カールソン変換を用いることで、明示的な解をもたないアメリカン・タイプの様々な経路依存型オプションに対する価格と最適な権利行使境界に対する数値的評価方法を確立した。また、実時間領域における早期行使プレミアムの積分表現と等価な演算子領域における明示的な表現を導出した。 2. 市場記憶をもつ株価モデルの構築ある定常過程の偏相関関数の漸近的挙動に関する研究を基に開発された予測手法である過去未来法とフィルタリング理論に現れるイノベーションを組み合わせることで、市場記憶をもつ株価モデルを構築した。パラメータの取り方によって、短期記憶と長期記憶の両方に対応させることが可能となった。さらに、指数型の市場記憶をもつ株価モデルに対して、ある効用関数を最大化する最適ポートフォリオ選択問題を分析した。 3. 市場観測データの計量モデルの開発:ベイズの立場から多項プロビットモデルを開発した。ある事前分布を用いることで、効率的なマルコフ連鎖モンテカルロ法を提案した。シミュレーション実験および実データによって、この方法の有効性を検証した。 4. 企業財務に現れる諸問題への応用:年金、生命保険、損害保険等を組み入れたポートフォリオに関する最適化問題を確率制御理論の枠組みの中で定式化し、企業および家計における最適投資問題として分析を行った。理論的および数値的な検証によって、最適政策の定性的な性質とその経済学的含意についての考察を行った。
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