配分額 *注記 |
16,320千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 720千円)
2007年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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研究概要 |
平成16年度〜19年度に亘る本研究において,劣モジュラ的な新しい構造の発見,知見及び新しい効率的なアルゴリズムの開発などの多くの成果が得られた.主要な成果としては,以下のものが挙げられる. 1.離散凹関数と上下限付き手付を導入することにより,安定結婚モデルや割当モデルの統一モデルを提案し,さらにはこのモデルが常に安定な解を持つことを構成的に示した.この統一モデルは既存の多くのモデルを包含するものであり,既存のモデルの有する離散構造の本質を明らかにした. 2.木構造ネットワークにおける動的フローと施設配置問題を複合した1-センター問題の動的フロー版として考えられる問題に対して,動的に構造変更が可能な平衡2分木である区間木を用いた高速アルゴリズムを導出した. 3.劣モジュラ関数を一般化した双劣モジュラ関数を最小化する多項式時間アルゴリズムを求め,さらに,その強多項式時間アルゴリズムを初めて構築した. 4.木構造ネットワークに対する単調なmin-max型連結分割問題の初めての多項式時間アルゴリズムを開発した.また,単調でない場合のmin-max型連結分割問題,min-sum型連結分割問題は,NP困難であることを示した. 5.グラフ上の半教師付き学習のための学習機械「電気回路判別器」を提案した.この判別器は非線形電気回路理論に基づいて構成され,データセットを電位の符号によって分類するものである. 6.ネットワーク設計問題として広く研究されているソース配置問題や外部ネットワーク問題などの自然な拡張として最小横断問題を考察し,ある種の劣モジュラ的な条件の下での最小横断問題に対する多項式時間アルゴリズムを開発した.また,このアルゴリズムを用いることで無向ネットワークにおける外部ネットワーク問題も効率的に解けることを示した.
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