研究課題
基盤研究(B)
天然物は、生物活性物質の宝庫である。本研究課題では、天然物の構造に含まれる重要な部分構造に焦点をあて、化合物ライブラリーの調製を目指した。まず、植物成長調整作用を持つセオブロキシド誘導体、細胞質性ホスホリパーゼA2阻害作用をもつピンナ酸誘導体の簡便な合成方法を確立した。細胞毒性物質ナキテルピオシン、κ-オピオイド受容体アゴニストのエリナシンE、バンコマイシン低感受性黄色ブドウ球菌に有効な抗生物質ケンドマイシンについて、誘導体合成目指して研究を行い、成果を論文発表した。本課題の基礎となる重要生物活性物質の探索も並行して進めた。感染や炎症反応の際、一酸化窒素NOが産生され、多彩な生理作用を通じて生体防御反応に関与することが知られている。同時に、NOは核酸(グアニン塩基)のニトロ化を促進し、例えば、、ニトローcGMPが酸化ストレス状態での細胞死を抑制することを明らかにした(熊本大学赤池教授との共同研究)。その機能は標的タンパク質のSH基の修飾(S-グアニル化)を介する可能性が高い。合成化学的手法によるニトロ化ヌクレオシドのプローブ分子設計も進めた。さらに、Na/K ATPアーゼに作用する巨大天然物パリトキシンの溶液分子形状を放射X線光小角散乱で解明した。パリトキシンは会合2量体を形成しており、生物活性発現機構との関連に興味が持たれる。会合2量体をヒントにした合成誘導体の研究も進めている。
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