研究課題/領域番号 |
16310163
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石川 捷治 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (30047740)
|
研究分担者 |
出水 薫 九州大学, 大学院・法学研究院, 助教授 (20294861)
松原 孝俊 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (20150378)
稲葉 継雄 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (00134180)
有馬 学 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80108612)
黒木 彬文 福岡国際大学, 国際コミュニケーション学科, 教授 (60009850)
平井 一臣 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00199027)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2004年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
|
キーワード | 朝鮮半島 / 植民地統治 / 生活史の記録・再構築 / オーラルヒストリー / 植民地期朝鮮在住日本人 / 聞き取り調査 / ネットワーク / ライフヒストリー / 木浦 / 韓国20世紀民衆生活史研究団 / 国際シンポジウム / 映像記録 / 韓国20世紀民衆史研究団 / 国際研究集会 / 座談会 |
研究概要 |
本研究は、主に現在九州・山口に在住している植民地時代(1910〜1945)の朝鮮半島在住経験者に実際の日常生活-学校・祭り・娯楽・服装・食事・年中行事など-についてインタビューをおこなうなどして、朝鮮半島での日常生活の生活誌について再構成をこころみた。またインタビューの内容は可能なかぎり映像および音声にて記録することにつとめた。 敗戦後60年経過した現在、いわゆる「外地からの引き揚げ者」のほとんどは、すでに若くとも70歳代後半、もしくは80歳前半の方々である。その高齢化ゆえ、5年後を待っては間違いなく良質な情報提供を受けることはできない。にもかかわらず依然として、彼ら/彼女らに対する面接・聞き取り作業は組織的調査としては実施されてはおらず、その内容を記録する作業も未着手のままであったといえよう。その意味で、今回の作業はまさに今を逃せばおこなうことが出来ない極めて緊急性の高い調査であった。 今回の研究の成果については以下の点をあげることができる。(1)北部九州を中心とする植民地期朝鮮半島在住者の所在地や現在の活動を明らかにしたこと。(2)可能な限り映像による記録を伴いながら当時の様子などについての聞取り調査をおこなったことにより、オーラルヒストリーの史料としての価値を有すること。(3)木浦とその周辺の植民地期の具体像について、生存者からのインタビューや現地調査などによる再構成を試みたこと。(4)海外の第一線の研究者もまじえた学術交流が活発におこなわれ、今後の植民地研究についての展望についての共有が図られたこと。 ただし、本研究は2年間という限られた時間の中でおこなわれたこともあり、緊急性を要する聞取り調査についてはさらにおこなう必要があると思われる。いまを逃せば二度と聞けない貴重な証言をどれだけ残すことができるかということを切実に感じざるを得ない。
|