研究課題/領域番号 |
16320020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・美術史
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研究機関 | 龍谷大学 (2007) 名古屋大学 (2004-2006) |
研究代表者 |
宮治 昭 龍谷大学, 文学部, 教授 (70022374)
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研究分担者 |
定金 計次 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (40135497)
中野 照男 東京文化財研究所, 企画情報部, 部長 (20124191)
肥田 路美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00318718)
井手 誠之輔 (井出 誠之輔) 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (30168330)
渡邉 里志 東海学園大学, 人文学部, 准教授 (30201180)
鷹巣 純 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (00252205)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,790千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 本生図 / 仏伝図 / 浄土教美術 / 観経変 / 六道絵 / 浄土図 / 迎講 / 六道十王図 / 浄土観想図 / 不浄観想図 / 地獄絵 / 涅槃図 / 半跏思惟像 / 四川省摩崖石刻 / 触地印仏陀像 / 仏伝涅槃図 / 摩耶夫人 / 生死輪 / アジャンター / 敦煌 |
研究概要 |
本研究は、仏教美術がインド・中央アジア・中国・韓国・日本へと伝播し、変容、展開する様相を、「交流と伝統」という複眼的な視点によって明らかにすることを目的とし、特に(1)本生図、(2)仏伝図、(3)浄土教美術、(4)六道の美術のテーマを重点的に取り上げた。これらは仏教美術の主要なテーマであるばかりか、インドから東アジアへの仏教美術の伝播において、大きな変容と展開を見せるからである。 (1)本生図については、インドにおいて輪廻転生と業の考えを基軸にした説話図から、中国で六波羅蜜の実践を強調する説話図へと変化する様相、またガンダーラで釈迦の生涯の始まりとしての「燃燈仏授記本生図」が成立し、その後授記思想として展開する様相を明らかにした。 (2)仏伝図については、「降魔成道図」と「涅槃図」を中心に考察し成果を得た。「降魔成道図」では、魔王、魔衆、魔王の娘、地天の図像を軸に交流と地域ごとの特徴を明確化し、インドから中央アジア、中国での変化を跡づけた。「涅槃図」については、ガンダーラで小乗『涅槃経』に基づく説話的な伝記表現として発展し、その後、インドや中央アジアでストゥーパ信仰や弥勒信仰と結びつき、また中国唐代に『摩訶摩耶経』や大乗『涅槃経』に関わる図像が発展する様相を明らかにした。 (3)浄土教美術に関しては、ガンダーラにおける浄士図の発生の様相、また中央アジアにおける観想の実践と絵画との関係、、中国北斉〜初唐期における浄土図と『観無量寿経』との関係、中国・韓国・日本における観経変の展開などについて考察した。 (4)六道の美術に関しては、中国と日本の六道絵の比較検討、地蔵十王図と水陸画との関係、人道不浄相図や九相詩絵巻と観想との関係などを考察し、「交流と伝統」の視点から中国と日本における繋がりと独自性のを明らかにした。
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