研究課題/領域番号 |
16320021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・美術史
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
三木 順子 (2006) 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (00283705)
太田 喬夫 (2004-2005) 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30098230)
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研究分担者 |
石田 潤一郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (80151372)
岸 和郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20149545)
中川 理 (中川 進) 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (60212081)
並木 誠士 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (50211446)
中野 仁人 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (10243122)
三木 順子 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00283705)
市川 靖史 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (60283694)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 美学 / 芸術諸学 / 美術批評 / 展示 / ミュゼオロジー / 現代アート / 芸術 / 文化と歴史 / 制作と受容 / ミュージアム(美術館) / アートとテクノロジー / 「オクトーバー」 / グッゲンハイム・ビルバオ / 直島 / 制作 / 受容 / モダニズム / 建築 / 写真 |
研究概要 |
これまでの芸術研究では、「制作・展示・受容」という各位相は、それぞれ別個に論じられてきた。本研究では、まず、制作・展示・受容を、相互に作用しあう未分化の営みとして捉え直し、総合的な視点から、今日における芸術が抱える諸問題を明らかにした。個としての芸術家による創造と、その帰結としての美的に自律した芸術作品や、教養あるエリートによる作品受容という、西欧モダニズムにおいて定着した関係性の枠内で芸術の問題を考えるのには、もはや限界がある。現代芸術-とくにポストモダン以降-においては価値の多元化・水平化が進み、美術館や展覧会といった美的制度は行き詰まり、美術教育や芸術のアカデミズムはステロタイプ化している。こうした状況に対する突破口は、芸術と社会・文化・歴史・教養との関係を、改めて批判的に問い直すことによって、はじめて開かれるといえよう。本研究では、各分担者が以下の3つの視点から、芸術・社会・文化・歴史・教養の媒介項として機能する「展示」の可能性について考察し、そこから、今日ありうべき新たな芸術システムを具体的に提言した。 1.美学的・芸術学の視点から 社会主義と資本主義、大衆とエリート、物質と記憶、保存と破壊、場所性と時間性の媒介項としての、展示の可能性についての考察(三木) 2.歴史学・ミュゼオロジーの視点から 美術館、美術教育、文化財保護における展示の功罪についての考察(石田・中川・並木) 3.制作者の視点から 建築、デザイン、メディア・アートにおける制作・展示・受容の連関についての考察(岸・中野・市川) 以上の研究の成果を総括し、2007年5月に研究報告書を刊行した。なお、本研究の成果をふまえ、さらに広い分野の研究者や芸術家による論考を編纂するかたちで、書籍『芸術展示の現象学』(仮題)の出版を今夏に予定している。
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