配分額 *注記 |
9,240千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
本研究課題では,現代英語の特徴として(1)非人称受動を欠く〔独語・蘭語と異なる〕, (2)複合時制における助動詞選択(HAVE/BE選択)の現象を欠く〔独・蘭と異なる〕, (3)動詞の単純現在時制が未完了の解釈を許さない〔独・蘭と異なる〕, (4)迂言的進行形《BE+現在分詞》を有する〔独・蘭と異なる〕, (5)動作受動を《BE+過去分詞》の形式で表わす〔独・蘭と異なる〕, (6)格の区別を欠く〔独と異なり蘭と共通〕, (7)与格受動を許す〔独・蘭と異なる〕, (8)自由与格の生起が極端に制限されている〔独と異なり蘭と共通〕, (9)現在完了構文に特定の副詞類(yesterday等)が生起しにくい〔独・蘭と異なる〕, (10)動詞HAVEに基づく使役構文を有する〔独・蘭と異なる〕,などの点に注目し,これらの性質の間にどのような有機的関連があるのか(あるいはないのか)を検討した. 17年度は, (3)の性質があるために(4)の迂言形式が必要になるとの見通しから出発し,日本語や韓国語などの言語が迂言的進行形を有するのも同じ理由からであるとの仮説に至った. 18年度は, (2)の性質を理解するために不可欠である通時論的考察を深化させ,他の現象との関連を探った.その結果,アジア諸語における助動詞構文の起源を西欧諸語と同じ土俵で論じることが可能となり,とりわけ日本語の完了助動詞については,その起源と発達に関する重要な仮説を提示できる可能性が現実のものとなった. 19年度は, (1)〜(10)についてこれまでに得られた成果をまとめ,その一般言語学的意義について,普遍文法理論,言語類型論,言語変化,言語の起源などの観点から多角的に検討した.
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