研究課題/領域番号 |
16320072
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡 秀夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90091389)
|
研究分担者 |
山内 豊 東京国際大学, 商学部, 助教授 (30306245)
藤尾 美佐 東京富士大学, 経営学部, 助教授 (20350712)
東矢 光代 琉球大学, 法文学部, 助教授 (00295289)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | ストラテジー / リスニング / インタラクション / 音変化 / 文脈 / 方略的能力 / 実践的コミュニケーション能力 / 異文化コミュニケーション / ディクテーション / 習熟度 / 問題解決 |
研究概要 |
本研究は、新しい「異文化間伝達能力」(intercultural communicative competence)という枠組みを用いて外国語能力を解明することを目ざした。まず、リスニングにおける学習者の問題解決について情報解読ストラテジーという観点から分析し、それをもとに対人間の相互交流コミュニケーション行動に発展させ、意味の交渉ストラテジーとしてアプローチした。 その結果,音変化をともなう英文のリスニングにおいて、日本人学習者は連結>同化>脱落の順で難易度が高く、先行する文脈によって音変化部分の聴解の上昇は観察されたものの、文脈情報を利用できるためにはある一定以上の英語習熟度が求められることが明らかになった。この「しきい仮説」については、音声刺激をもとに未知語の意味を推論するストラテジーにもあてはまることが確認された。 また、対人コミュニケーションにおいてどのように相互理解が達成されるのか、長期間にわたり資料収集した。それを量的かつ質的に分析した結果、母語話者と非母語話者の双方が、問題解決のために「協調努力の最小化の法則」に従ってコミュニケーション方略を効率的に使っていることが実証された。とくに、母語話者は相手の背景知識をチェックし、それを前景化させるストラテジーを多用し、その効果を高めていると特徴づけることができた。 この結果から、異文化コミュニケーションにおける意味交渉のストラテジーの一側面が明らかになり、外国語の運用能力のしくみについての理解を深めることができた。
|