研究分担者 |
窪添 慶文 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (40011382)
町田 隆吉 桜美林大学, 国際学部, 教授 (50316923)
伊藤 敏雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00184672)
小嶋 茂稔 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20312720)
阿部 幸信 日本女子大学, 文学部, 助教授 (60346731)
安部 聡一郎 金沢大学, 文学部, 助教授 (10345647)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
1.長沙走馬楼から出土した呉簡全体について,その形式や機能から17種に分類できることを確認し,その上で,史料群としての性格を検討し,臨湘県の田戸曹に集約された文書群であることを明らかにした. 2.大型木簡である吏民田家〓について,そこに記載されている数値(各種田土面積,税種と税額,納入年月日など)を全て示す表を作成した.また実見を通じて3者による分有説成立の可能性を探ったが,成立の可能性は小さいことがわかった. 3.小型竹簡である名籍について,その書式の分析を通じて,分類を行った.また家族ごとに名籍を復元した上で,内容の分析を通じて,当該時代の家族構成の多様性を明らかにした.なお「吏民簿」と呼ばれる一般的な名籍は,後代の戸籍や帳簿と共通する要素を有していることが確認された. 4.小型竹簡である賦税納入簡について,その内容を分析し,税の納入手続きや倉庫への搬入システムを明らかにした.また書式から3種に分類できることを確認した. 5.封検を全例実見し,その計測と形状の観察を通じて,複数の機能が存在していたことを明らかにした. 6.木牘についても実見し,文書としての形式を確認した.また木牘に記載された内容から,県の勧農掾が1人で複数の郷を担当していることが明らかになった. 7.長沙木簡については,鹿の絵が描かれているものを実見した.賦税納入簡の内容から,鹿皮が税として納入されていたことが明らかであり,これらから,当時の長沙周辺が,豊かな自然環境に恵まれていたことが確認できた. 8.大型木簡である吏民田家〓と,小型竹簡の一部について,テキストのデータベースを作成した.
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