研究課題/領域番号 |
16330014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会法学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩村 正彦 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (60125995)
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研究分担者 |
太田 匡彦 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (80251437)
笠木 映里 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助手 (30361455)
中野 妙子 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (50313060)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 社会保障法 / 医療保険 / 薬事法 |
研究概要 |
本研究では日本、ドイツ、フランス等の医療・薬事法制や公的医療保険法制等に関する図書、雑誌論文、各種資料を収集し、分析するとともに、ドイツ、フランスに行って研究者や実務家等と面談して質疑応答等を行った。こうした研究の成果の概要は、以下の通りである。 まず、日本においては、高齢化や医療費の膨張に対する対処として、近年、相次いで法改正、制度改正が行われている。こうした法改正、制度改正では、その時々の医療政策、公的医療保険政策の内容が色濃く反映されている。このことは、医療の現物給付だけではなく、医療に関する各種の金銭給付についても観察できる。また、医療法や薬事法は、公的医療保険法とは別の法体系であるにもかかわらず、この2つの法体系には密接な関係が存在し、近年、ますますその結びつきは強められている。とりわけ、新しい治療法や新薬をどこまで公的医療保険制度に取り込むかは重要な論点となっている。わが国と同じように公的医療保険制度を持つドイツやフランスにおいても、やはり医療法制や薬事法制との密接なつながりが存在しており、その結びつきは両国においても強くなっている。ただ、先端的な医療に関しては、病院制度のあり方の違いといったこともあって、わが国ほどには議論となっていない。また、たとえば公的医療保険の医療給付の範囲の遵守を担保する手法も、わが国、ドイツ、フランスとでは違いが見られる。ドイツでは、公的医療保険政策の領域でも、競争原理を導入することが進められていることも、注目すべき最近の動向である。そして、この公的医療保険の領域での競争原理の導入は、ヨーロッパ共同体法との関係で法的問題を発生させるという現象も観察することができる。
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