研究課題/領域番号 |
16330052
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
蓮見 雄 立正大学, 経済学部, 教授 (80247189)
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研究分担者 |
志摩 園子 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (80192607)
田口 雅弘 岡山大学, 大学院社会文化科学研究科, 教授 (30202162)
服部 倫卓 上智大学, 外国語学部, 非常勤講師 (70407386)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2006年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2004年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | バルト / ロシア / フィンランド / カリーニングラード / 欧州近隣諸国政策 / 国境 / 地域協力 / 統合 / 欧州近隣諸国 / ワイダー・ヨーロッパ / EU / ノーザン・ダイメンション / 北欧 / ポーランド / ノーザンディメンション / ベラルーシ / 地域経済 / 拡大EU / ヨーロッパ |
研究概要 |
ノーザンディメンション(ND)は、バルト海、北海、ロシア北西地域等を包摂するEUの地域政策プログラムである。NDはヨーロッパ自体の小宇宙である。EU、NATO加盟国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア、デンマーク)、非NATO国(フィンランド、スウェーデン)、非EU国(アイスランド、ノルウェー)、そしていずれも比較的小規模でロシアと地理的に近い。それ故に、この地域協力は、「分断のないヨーロッパ作りの実験室」の役割を果たす。本研究は、「拡大EUとスラブ圏の域際交流の拡大によるヨーロッパ経済空間の再編」という分析視角から、「EU内のミクロ地域レベルでの再編問題がEU域外の近隣諸国を含めたマクロなヨーロッパ経済空間の再編問題とリンクする地域協力」の一例としてNDの分析を試みた。 本研究が実施された3年間は、EUが15カ国から27カ国へと拡大した時期であった。EU拡大は、EUの域外に留まる国々との共存がEU内部の安定にとっても重要課題となることを意味し、欧州近隣諸国政策の形成を促した。これは「域際交流の拡大によるヨーロッパ経済空間の再編」に連なる「多元的開放型リージョナル・ガバナンス」形成の可能性を切り開いている。これは、まさにNDの課題であった。NDそのものの独自性は薄れたものの、その骨子は欧州近隣諸国政策の中に生きている。EUにとってロシア要因は依然として不安定要素であるとしても、この枠組みで行われてきた様々な協力の試みは、国境を越えた産官学の協力(トリプル・ヘリックス・モデル)に基づいたバルト海経済圏の形成という形で結実しつつある。そこに、ロシア要因を地域の成長要因に組み込む「経済空間の再編」の可能性が芽生え、わたしたちが共同研究を継続する必然性を生み出している。
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