研究課題/領域番号 |
16330107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
後藤 隆 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (30205603)
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研究分担者 |
阿部 實 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (00105032)
井出 裕久 大正大学, 人間学部, 教授 (50223128)
中村 陽一 立教大学, 法学部(立教大学・大学院21世紀社会デザイン研究科), 教授 (40285185)
濱谷 正晴 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (60017639)
村上 文司 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (40210017)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 「物語状」質的データ / 非定型テキスト.データ / 質的データ / 自然言語処理 / ことばの表層分析 / 行為の形式分析 / 社会調査史 / 調査倫理 / 社会調査法 / 多変量解析 / 被爆者生活史 / 福祉専門職ケース記録 / 「物語状」データ / 質的分析 / ドイツ社会調査史 / 物語 / ナラティブ / 質的データ分析 / 概念クラスタリング / 被爆者 / NPO |
研究概要 |
「「物語状」質的データの歴史的展開をふまえたフォーマライズのための基礎的研究」の申請時「研究目的・研究実施計画」には、次の(1)〜(3)の柱があった。 (1)「物語状」質的データ分析の歴史的展開を社会調査史として検討、確定すること、「物語状」質的データ分析に有用な数理的・統計的技法を検討し、フォーマライズを進めること、(3)社会福祉、労働、NPO活動、原爆被爆者研究の4つの調査フィールドを通じて、「物語状」質的データ分析の現代での有用性を検討すること。(1)〜(3)に対応する研究成果は次のとおりである。 (1)-1)社会調査史上最も早い時期の「物語状」質的データ利用例であり、わが国では本格的研究の少ない、ル・プレーの『ヨーロッパの労働者』、とくにその家族モノグラフの調査分析について、ル・プレーの社会思想(アンシャンレジュームやフランス革命の批判的な検討をふまえた漸進的な社会改良)や社会科学方法論(直接観察に基づく経験的な類型化)の特徴を、内外の関連文献サーベイ、年譜作成等を含め,歴史的に堀起こすことができた。(1)-2)スタウファー、ラザースフェルド、リンド、ホワイト等の調査モノグラフや、KJ法、グラウンデッド・セオリー等のコーディング法など、内外の主要な関連研究を批判的に検討することができた. (2)石田雄、大隅昇らの先行研究に学び,自然言語処理を援用し多変量解析(対応分析、クラスタ分析)を適用したことばの表層分析と、比較ナラティヴズや会話分析などに学んだ行為の形式分析を組み合わせて,「物語状」質的データ分析のフォーマライズのひな形のひとつを提示できた。 (3)(2)を援用し,原爆被爆者調査自由回答の分析、高齢者介護施設職員へのスーパーバイズ記録の分析をおこなった。 くわえて、「物語状」質的データ分析と関わる調査倫理内外関連文献約200について解題を作成した。 なお,(1)について,申請時にはいわゆる標本調査を中心とする統計分析史との比較検討をおこなう予定だったが,今後の課題となった。(3)について,労働、NPO活動分野では、インタビューに止まって,分析に至らなかった。 今後は、「「物語状」質的データによる対人援助専門職専門知の実証的研究」(基盤C)で応用を試みる。
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