研究課題/領域番号 |
16330130
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長崎 勤 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80172518)
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研究分担者 |
宮本 信也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60251005)
小野里 美帆 洗足学園短期大学, 幼児教育科, 講師
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,920千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 720千円)
2007年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 発達障害児 / 会話 / ナラティブ / 明確化要求 / 物語理解 / 物語文法 / 発達支援基礎プログラム / 広汎性発達障害児 / 母子会話 / 過去経験 / フィクショナル・ストーリー / 絵本 / 発達支援 / 明確化要請 / 修復 / トッピクスの維持 / ゲーム / トピックスの維持 / 劇 / アドリブ / 談話 / 発達 / 健常児 / 自閉症 / ルーティン / 支援 |
研究概要 |
第I部では会話・ナラティブ発達研究の意義と課題について検討した。第II部・会話の発達では、健常幼児の2、3歳児は、母親の明確化要求に応答することで会話を継続し、かつ子どもが自発的に明確化要求を使用することで会話に参加する様相が認められ、広汎性発達障害児では、自ら明確化要求を使用することで会話を継続していくことはみられなかった。ナラティブの発達では、直前の「ケーキ作り」経験についての母子会話場面を分析した結果、3歳では複数の出来事に言及したり,それらを関連付けることが少なく、4歳になると複数の節を「時間」関係で関連付け、5、6歳になると「因果」「比較」「逆」等の多様な関係において節を関連付けるという発達過程が示された。フィクショナル・ストーリーの語りにおける視覚的手がかりの有効性を検討した結果、6歳児において周辺要素手がかりが物語理解と物語産出を促進し、物語理解においては5・6歳の年齢段階で中心要素がすでに獲得されていた。第III部では、自閉症児を対象に工作とおやつ場面の共同行為ルーティンを用いて、話者の不明確な発話に対する明確化要求の使用を目的とした指導を行った結果、指導者の曖昧な指示に対して、事物を差し出して「これですか?」と自発的に聞き返すことが可能になっていった。広汎性発達障害児を対象とし、物語文法の各要素を示す連続絵を提示し、「吹き出し」への書き込みを指導手続きに導入した結果、絵に描かれていない情報を含むCUが産出され、「欲求」「感覚」などが「吹き出し」に書き込まれるようになった。第IV部においては、以上の研究を基盤にした第I段階(通常2〜3歳代)から第III段階(通常5〜6歳代)までの「会話を通したナラティブ発達支援・基礎プログラム試案(NAP)」を提案した。
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