研究分担者 |
岩本 誠一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (90037284)
小西 貞則 九州大学, 大学院・理数学研究院, 教授 (40090550)
中井 達 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (20145808)
百武 弘登 九州大学, 大学院・理数学研究院, 准教授 (70181120)
内田 雅之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (70280526)
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配分額 *注記 |
10,990千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 690千円)
2007年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
ゲノムデータや金融データなどこれまでの統計手法では有効に処理できない複雑な構造を持つデータに対して,有効なノンパラメトリック推測法のための基礎研究を行ない,以下のような研究実績を挙げた. 1.分布を特定せずに未知母数の信頼区間の被覆確率の精度向上を図る代表的な2つの手法の漸近的な性質を明らかにした.特に従来はシミュレーションでしか比較できなかった問題に対して,信頼限界の漸近表現を求め,漸近平均二乗誤差よる理論的な比較を可能にした.また様々な統計量のクラスについてノンパラメトリックな設定の下で高次漸近理論を構築し,従来の推測法の改良を行った.2.ベイズ流のアプローチに基づく汎用性の高い情報量規準を導出し,その規準を利用して複雑な構造を持つ統計モデルの解析に有効な手法を提案した.また新しい基底開法に基づくモデリング手法の開発と正則化基底展開法の理論研究を行い,分析手法を求めた.3.2次元正規母集団分布の平均ベクトルの差の信頼領域について,二段階推測法による新しい構成法を提案し,従来の方法を改良するものであることを数理計画のアプローチを使って示した.4.不確実性下におけるマルコフモデルとして非加法型確率的動的計画法を新たに導入し,非線形評価として最小型・範囲型の最適化を埋め込み法で解決した.またその成果の統計的推測への応用の可能性を提示した.5.離散的に観測された拡散過程において,近似マルチンゲールに基づく推測方程式を利用した,統計的推測手法を開発した.また微小変動をもつ拡散過程に従う離散観測データから,未知のドリフトパラメータを推定する方法を開発し,一致性及び漸近正規性を示した.
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