研究分担者 |
野海 正俊 神戸大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80164672)
若山 正人 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40201149)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理研究科, 教授 (90214163)
松澤 淳一 奈良女子大学, 理学部, 教授 (00212217)
伊藤 稔 鹿児島大学, 理学部, 准教授 (60381141)
菊地 克彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (50283586)
野村 隆昭 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30135511)
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配分額 *注記 |
8,770千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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研究概要 |
非可換変数の特殊函数論という視点は,古典的不変式論とその現代版である双対性(dual pair)の,深い理解のために設定した枠組みであるが,その基礎は表現論である.本研究は,この特殊函数論,不変式論,表現論という,互いに連関する立場を,非可換性のもと,新たな光を投げかけるべく計画された.ここで,普遍包絡環の中心とその表現というCapelli恒等式が,研究の中心に置かれるが,非可換性によって生じる「可換理論」とのズレが,非可換特殊函数という新たな局面を産み出しているという認識の下,可換世界の背後にも非可換の影があるという現象について,考察を深めた. 特に,究極のCapelli型恒等式の定式化を,非可換指標公式と見なし,そのために非可換成分の行列要素の扱いと,誘導という概念の一般仮,記号的方法,母函数の方法を融合するというプログラムを実行に移した.それはまた完成してはいないが,Capelli型恒等式に対していくつもの成果をあげた. その一つは五角数公式を無限サイズの跡等式として捉える視点が,実はq-超幾何級数の和公式でもあるという発見で,これはいままで知られていなかった,表現論と不変式論のつながりを無限次元を通じて見出す手掛かりとなるであろう. また非可換性を扱うに適切な形式変数の環の発見(伊藤稔)は上記の計画を大きく推進させた.
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