研究課題/領域番号 |
16340058
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柴田 一成 京大, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70144178)
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研究分担者 |
横山 央明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00311184)
永田 伸一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30362437)
田沼 俊一 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
宮腰 剛弘 京都大学, 大学院・理学研究科, 研究機関研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | フレア / コロナ質量放出 / 磁気リコネクション / シミュレーション / 電磁流体力学 / ジェット / コロナ加熱 / 宇宙天気 |
研究概要 |
本研究は、近未来の「宇宙天気予報」の基礎を築くという観点から、太陽内部における磁束浮上からフレア・コロナ質量放出、惑星間衝撃波まで含む太陽活動統合コードの開発を目的としている。 平成16年度は、3年計画の初年度として、各階層の物理の解明と数値モデリングに関する研究を推進し、以下のような成果を得た。 (1)浮上磁場における磁気的レイリーテイラー不安定性によるフィラメント構造の発生、および、それに伴う磁気リコネクション(Isobe et al.(2005)Nature,434、478):地球シミュレータを用いて、浮上磁場の史上最高の解像度の3次元電磁流体数値シミュレーションを行い、浮上磁場が自発的に筋状(フィラメント状)の構造を作ることを発見した。筋状構造は、浮上磁場の上部に形成された高密度層(上部が高密、下部が低密となる密度の逆転層)における磁気的レイリーテイラー不安定性が原因で発生する。また、これにともなって微細な電流シートが形成され、間欠的なリコネクションやフィラメント状のジェット噴出などが起こることもわかった。以上は、観測されている浮上磁場の筋状構造や微細フレアによる突発的なコロナ加熱を良く説明する。この成果はNatureに掲載され、新聞などのメディアでも広く報道された。 (2)フレア、コロナ質量放出、および、付随する電磁流体衝撃波の数値モデリングとEIT波への応用(Chen et al.(2004),ApJ,622,1202):フレア、コロナ質量放出の数値モデリング研究の副産物として、近年、極紫外線望遠鏡(EIT)観測で発見され、その正体が謎であったEIT波の数値モデルを作るのに成功した。 (3)コードの検証に必要となる、リコネクション厳密解の安定性解析(Hiroseら)、フレア観測データ解析(SakajiriらTakasakiら,Asaiら)などにおいても成果を得た。
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