配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2004年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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研究概要 |
本研究は,研究代表者らが以前開発したレーザー誘起蛍光減光法によるプラズマ中の電界計測技術を低コスト化すること,および,この方法による実験データ収集効率を高めることを目的として計画された。本研究により以下の成果が得られた。1)光源の半導体レーザー化によりレーザー誘起蛍光減光法の装置コストを著しく低下させることを着想し,そのための励起・観測スキームを提案した。2)提案した励起・観測スキームをレート方程式を用いて調べ,cw発振の半導体レーザーを用いた場合でもレーザー誘起蛍光の減光がパルス的に生じることを示した。また,レーザー誘起蛍光のパルス状減光の持続時間や減光率を求めた。3)1台のパルス波長可変レーザーと1台の半導体レーザーを用いた2段階励起を実証した。しかしながら,このとき,レーザー誘起蛍光の減光は測定下限を下回るレベルであった。4)2台の半導体レーザーを用いた2段階励起を実現するために,音響光変調素子による高速光スイッチングとマルチスケーラを用いた光子係数を導入した分光計測システムを構築した。5)2段階励起においてレーザー誘起蛍光の減光率が小さいのは,レーザー励起状態からのカスケード遷移の影響である可能性を示した。6)2段階励起方式以外の励起・観測スキームとして,2経路励起方式を提案し,それによりレーザー誘起蛍光の減光が得られることを実証した。7)キャビティリングダウン吸収分光法を用いて2段階励起方式におけるリュドベルグ状態への遷移を検出する励起・観測スキームを提案した。8)2次元レーザー誘起蛍光検出技術の適用により,1回の波長掃引でシース電界の空間分布を求めることができることを実証し,実験データの収集効率を飛躍的に高めた。9)電気的負性プラズマで実験的に観測されたシース電界構造を流体モデルに基づく理論計算と比較し,一致点および相違点を整理した。
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