研究課題/領域番号 |
16350034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京理科大学 (2005) 大阪市立大学 (2004) |
研究代表者 |
田所 誠 東京理科大学, 理学部化学科, 助教授 (60249951)
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研究分担者 |
岡田 恵次 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50152301)
小嵜 正敏 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10295678)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 超分子 / 水クラスター / 相転移 / 水素結合 / 多孔質結晶 / 金属錯体 / プロトン伝導 / ゼオライト / 氷 / ポーラスクリスタル / クリスタルエンジニアリング / 超分子結晶 |
研究概要 |
私たちは分子で作られたナノポーラス結晶の中に水分子を閉じこめて、ナノサイズの3層構造をもつ水クラスターチューブを構築した。このクラスターチューブは〜1.6nmの直径をもつ空孔に閉じこめられているため、中心付近の水分子が水-氷に関係する転移挙動(Fig.3)を明らかにしつつある。生体分子と水分子との相互作用は理論科学を中心に発展したきたが、このような分子結晶の水素結合骨格に捉えられた3層系の水クラスターは、生体分子の水との関わり合いを研究する上で、過冷却や構造水などの重要なモデルを提供することができる。我々が現在まで得ている結果は、このクラスターの水-氷転移に関係する一次転移が-40℃付近で起こる。0〜40℃までの間で重水置換結晶に関する固体の^2H-NMR測定の結果、この過冷却領域で分子レベルまで空孔が狭められたことによる連続的な相変化が観測され、単純な理論でのフィッテングできる動きを持つことが判明した。さらに、低温での熱測定による結果は、完全に氷化するのに-120℃であることが判り、その固化の仕方は転移ではなく不整合であった。また、-220℃付近ではプロトンのオーダーと思われる弱い発熱ピークが観測された。さらに、一次転移温度以下でのX線結晶構造解析と比較した結果(Fig.2)、-120℃の固化温度では、恐らく、氷の二配位の水素結合構造でディスオーダーしている特殊な水分子部分が局在化するものと考えている。この研究では、過冷却部分と一次相転移温度以下-150℃でのX線結晶構造解析を行おうとしている。また、茨城大学の新村先生との共同研究によって、中性子線を用いた実験を行い、プロトン情報に関係するデータの収集を行っている最中である。また、このような相転移挙動を持つ新しい分子性ナノポーラス結晶を見出すことに成功した。この結晶についても水分子の構造学的な転移挙動を明らかにすると共に、水分子クラスターのもつ、プロトン移動度の構造活性相関を研究していきたいと考えている。
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