研究課題/領域番号 |
16350076
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
久枝 良雄 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (70150498)
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研究分担者 |
嶌越 恒 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (00284539)
林 高史 大阪大学, 工学研究科, 教授 (20222226)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2004年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | コバルト錯体 / 二核錯体 / 酸化還元挙動 / DNA切断 / 分子認識 / 超分子錯体 / クラウンエーテル / 軸配位 / カリウムイオン / デンドリマー / 光応答性 / DNA切断活性 / コバルト-炭素結合 / ラジカル / 酸化還元応答 / 軸配位挙動 / デンドリマー構造 / 動的構造変化 / 超分子構造 |
研究概要 |
金属錯体は、中心金属と有機配位子の組み合わせから、多様な電子状態と多彩な幾何構造の創製が可能となり、触媒や分子認識素子としてのみならず、近年は分子集合体のビルディングブロックとして、幅広く利用されている。特に複核金属錯体では、複数の電子移動サイトと分子認識サイトを有し、単核錯体にはない特異な反応性を示すことから、金属酵素モデルを中心として多くの研究例がある。本研究では、こうした複核金属錯体の特徴を利用した新しい機能創生を目的とし、コバルト二核錯体を用いた新しい分子デバイスの構築を行った。具体的には二核錯体を基体とした(1)炭素-炭素結合形成触媒(2)DNA二重らせんの高効率開裂触媒(3)レドックス応答性分子フラスコ(4)レドックス応答性デンドリマー錯体の開発に成功した。 (1)炭素-炭素結合形成触媒:コバルト-炭素結合は、光、電気及び熱などの外部刺激に応答して開裂し、有機ラジカル種を与える。本反応について二核錯体を用いて行うことにより、発生するラジカル種の選択的な二量化反応を見出した。 (2)DNA二重らせんの高効率開裂触媒:水溶性の二核コバルト錯体の合成に成功しコバルト-炭素結合の開裂により生じたラジカル種による高効率なDNA切断反応に成功した。 (3)レドックス応答性分子フラスコ:金属錯体の中心金属の価数変化に起因する幾何構造の変化を利用し、酸化還元に応答して分子認識機能をオン/オフすることが可能なダブルブリッジ型二核錯体の合成に成功した。 (4)レドックス応答性デンドリマー錯体:軸配位子にデンドロンアミンを用いることにより、中心金属の価数変化に応じて、デンドリマーを形成する超分子錯体の創製に成功した。
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