研究課題/領域番号 |
16350077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
相樂 隆正 長崎大学, 工学部, 教授 (20192594)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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キーワード | 電極表面 / 超薄膜 / 表面・界面物性 / 金属ナノ粒子 / デンドリマー / ビオロゲン / ダイナミクス / 相転移 / ナノ材料 / 吸脱着 / 赤外反射分光法 / 蛍光性デンドリマー / 両親媒性長鎖分子 / 長鎖分子集合組織 |
研究概要 |
1.ナノ素構造体の電極表面での吸着状態、配向、ミクロ化学環境、分子組織や、それらの電位駆動ダイナミクスの精密な把握をin situに可能にすることが、本研究の基礎的な手法として重要であった。この目的に関し、以下の成果を得た。(1)電位変調紫外・可視反射分光法を高度化し、巨大分子の吸着配向を決定する方法を確立するとともに、不可逆過程をステップ法で高感度長時間追跡することを可能にした。(2)赤外反射分光系を構築した。(3)ハンギングメニスカス配置の電極において、蛍光スペクトル測定のみならず、蛍光顕微動画イメージングに成功した。 2.液体アルカン、両親媒性分子組織、ビオロゲン吸着層、蛍光性デンドリマー、表面修飾金ナノ粒子などに関し、研究題目を目標とした研究を推進することによって得た主な成果は以下のようである。 (1)アルカンのみであっても、Au(111)電極上で可逆電位応答すること、変化は電極表面から長距離にまで及ぶことがわかった。 (2)末端に眼脱着活性基としてピリジル基やイミダゾリル基を持つ一群の長鎖分子組織のAu(111)電極上でのナノレベル電位応答性を体系的に把握できた。 (3)種々のビオロゲン分子のHOPG電極表面上における2次元相転移において、分子間相互作用の挙動決定因子としての意味を解明し、2成分混合系の挙動階層性を明らかにした。 (4)吸着デンドリマーの電子移動反応への特異的影響を発見した。また、電位応答挙動を追跡した。 (5)表面修飾金ナノ粒子の電位駆動吸脱着のダイナミクス、充放電のダイナミクスと共存アニオン効果、修飾分子や粒子密度の電位応答性への効果などが明らかになった。 3.以上の成果は、分子メカニズムにさらに踏み込んで階層性を究明すれば、ナノダイナミクスを設計し、新しい機能性を発現する系の開発に確実に展開できることを示したものと言える。
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