研究課題/領域番号 |
16350090
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体関連化学
|
研究機関 | 神奈川大学 (2005-2007) 東京都立大学 (2004) |
研究代表者 |
小野 晶 神奈川大学, 工学部, 教授 (10183253)
|
研究分担者 |
岡本 到 神奈川大学, 工学部, 助手 (40460133)
田代 充 明星大学, 理工学部, 准教授 (40315750)
三宅 洋子 首都大学東京, 都市教養学部, 助手 (40244412)
市村 徹 首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (50213012)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
14,010千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
|
キーワード | SNP / 一塩基多型 / DNA / 金属イオン / DNA二本鎖 / 熱安定性 / 水銀 / 銀 / 水銀イオン / 銀イオン / Hg(II) / Ag(I) / 熱量測定 |
研究概要 |
本研究の目的は、「DNA中のミスペアー塩基対が特定の金属イオンと高選択的に結合する」という現象を利用してSNPタイピング手法の効率を向上させることにある。当研究室で見出された新規DNA-金属イオン相互作用、即ち、DNA二本鎖中のチミン-チミン(T-T)ペアに水銀(II)イオンが、またシトシン-シトシン(C-C)ペアに銀(I)イオンが高選択的に結合してDNA二本鎖構造が安定化されるという現象は、人工塩基対間に金属イオンを捕獲する従来の研究と性格を異にするものである。天然型塩基(チミン、シトシン)が高選択的金属イオン結合能を有するという発見は、一方で単純に科学的に興味深いものであり、また一方で、SNPの検出への応用研究に展開しうるものであった。本研究においては、水銀イオン、または銀イオン存在下で、T-Tペア、またはC-Cペアを有するDNA二本鎖の熱安定性が向上するという現象を利用してSNPを検出する手法開発の可能性を検討した。その一環として、定温滴定方熱量測定によるSNP検出の可能性を模索した。また、蛍光標識された合成DNAを利用してSNPを検出する手法の開発研究にも着手した。T-Tペア、またはC-Cペアと金属イオンの結合を熱力学的に解析した。さらに、T-Hg(II)-T塩基対、C-Ag(I)-C塩基対の構造を解析した。Hg(II)、Ag(I)含有DNAの構造解析にはNMR法が有効であった。また、T-TペアやC-Cペア以外の塩基対に結合する金属イオンを検索したが、強く結合する塩基対と金属イオンの組み合わせを見出すには至らなかった。さらに、人工塩基と天然型塩基からなるヘテロ塩基対を選択的に安定化する金属イオンの検索を開始した。この検討においてもHg(II)、Ag(I)以外に、天然型塩基に強く結合してduplexを安定化するものは、未だ発見されていない。この研究は現在も継続されている。
|