研究課題/領域番号 |
16350111
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 東北大学 (2006) 長岡技術科学大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
藤原 巧 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (10278393)
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研究分担者 |
紅野 安彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90283035)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2004年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | ナノ結晶化ガラス / レーザ誘起結晶化 / 光非線形性 / ナノ結晶粒子 / 光回路 / レーザー誘起結晶化 / ナノ局所構造制御 / フォトニック回路 / 光触媒 / ランダムレーザー / 結晶化ガラス / 二次光非線形性 / レーザー誘起構造制御 / ナノ粒子配列構造 / 結晶化光回路 / レーザ微細構造制御 / 2次光非線形性 / ナノフォトニクス |
研究概要 |
これまでに、ナノ結晶化を呈するガラス系において、紫外レーザー光照射により2次光非線形性を有するナノサイズの結晶/粒子が生成されることを初めて明らかにし、さらにそれらナノ結晶/粒子を極めて簡便・低コストな方法により、ナノ結晶子の緻密化・均一化や規則周期的に1次元/2次元配列構造として形成する新しいレーザプロセス法を開発してきた。このナノ結晶粒子の緻密および規則構造を、光触媒用の比表面積増大やランダムレーザーの形成、さらにはナノ粒子間における近接場光の伝搬を基本原理として、信号を伝達する光子伝達型の光回路として利用することが可能となる。 KNbO_3-TeO_2という、熱処理によりナノ結晶化を示し、かつ結晶化により本来は結晶に固有の高機能性(2次光非線形性)を発現するガラス系を選択し、波長308nmを有するXeC1エキシマレーザにより局所加熱処理を実施し、次の成果を得た。1.パルスレーザの照射パルス数の増大に伴い、ナノ粒子の直径は漸増し、およそ30J/cm^2以上のエネルギーにおいて直径が飽和する変化傾向を見出した。2.基板に対して加熱補助を施すことにより、レーザ照射による加熱をより安定に実施することが可能となり、基板加熱のない場合に比べて、ナノ粒子直径のばらつき(偏差)を約1/5に低減することが出来た。ナノフォトニクス回路を実現する、新しい均一ナノ粒子形成法として実用的な手法の開発に成功した。 さらに特筆すべき成果として、酸化チタンを選択的に形成するナノ結晶化ガラスの開発に成功した点を挙げることができる。我々が偶然見出した新しいガラス系においては、熱処理条件によって酸化チタン(ルチルおよびアナターゼ)のみが選択的に結晶化されることを発見した。この酸化チタンは、粒径約10nm程度のナノ結晶子としてガラス中に分布していることが電子顕微鏡観察によって確認され、酸化チタン・ナノ結晶化ガラスの開発に世界で初めて成功した。
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