研究課題/領域番号 |
16350127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
高橋 雅興 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50115870)
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研究分担者 |
陣内 浩司 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (20303935)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
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キーワード | ナノカーボン / ジルコニア / 高分子ブレンド / 相分離構造 / 共連続構造 / パーコレーション / フラクタル次元 / 分散制御 / 粘弾性 / 導電性 / 吸着 / エントロピー損 / 気相成長炭素繊維 / 動的粘弾性 / 分散状態 |
研究概要 |
1.高分子ブレンド中におけるジルコニアの分散制御 ジルコニアは球状で平均直径は0.27μmのものを用いた。ポリスチレン(PS)/ポリメタクリル酸ブチル(PBMA)ブレンド溶融物中においては、低いガラス転移温度Tgをもち比較的柔軟なPBMA鎖の吸着により、ジルコニアはPBMA相に偏在する。PBMAの体積分率を変えて相分離構造を海・共連続・島とすることによって、その相の中でジルコニア粒子を局在させることができる。一方、PS/ポリメタクリル酸メチル(PMMA)ブレンド溶融物中のように、同程度のTgをもち、屈曲性のやや劣る高分子同士のブレンドの場合、ジルコニアはいずれにもなじまず、両相にわたって分岐やネットワーク構造を形成する。 2.高分子ブレンド中におけるナノカーボンファイバーの分散制御 気相成長カーボンファイバー(VGCF、直径150nm、アスペクト比67-130)の分散状態を検討した。ナノカーボンは、高分子との界面エネルギーよりも高分子鎖の吸着によるエントロピー損の影響が大きい。Tgが低く屈曲性の高い高分子は、エントロピー損が小さく吸着しやすい。共連続構造をもつポリプロピレン(PP)/高密度ポリエチレン(HDPE)ブレンド中でVGCFはHDPE相に完全に偏在する。このときのパーコレーションしきい値はVGCF 0.95vlo%で、フラクタル次元Dは1.7となることを、動的粘弾性および導電性の測定から見出した。ゴム中のカーボンブラックのしきい値におけるD=2.2と比較してVGCFのDが小さい原因は、VGCFの形状が繊維状であること、界面に沿うVGCFの配向などが考えられる。同一の熱・流動履歴を経た試料で比較して、HDPEやPP単体に比べPP/HDPEブレンド中ではVGCFのパーコレーションしきい値を約1/2.5にできる。
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