研究課題/領域番号 |
16360002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
櫻庭 政夫 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (30271993)
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研究分担者 |
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
竹廣 忍 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70344736)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2006年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2005年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2004年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | IV族半導体 / 原子層制御 / 電子帯変調 / 量子効果 / 共鳴トンネル / 量子トンネル構造 / エピタキシャル成長 / CVD / 局所歪 |
研究概要 |
本研究では、原子層制御法を用いて、IV族半導体結晶中への異種元素原子層の導入をおこない、電子帯変調を調べるとともに共鳴トンネルダイオード等の量子トンネル構造を形成し、その電気・光学特性評価結果から量子トンネル構造中でのキャリア輸送・生成・再結合過程を解明し、電子帯変調による新規半導体物性の創生を行うことを目的として研究を行った。そして、N, P, B等の表面異種原子層が拡散・凝集しないような表面反応制御を行うことにより、低温でのSi, Si_<1-x>Ge_x, Ge表面におけるB_2H_6及びPH_3の表面反応によってB及びPの原子層形成制御を可能な条件を見いだした。また、キャッピングSi成長時の原料ガスとして反応性の高いSi_2H_6を用いてP原子層の表面偏析現象を効果的に抑制することにより、大部分のP原子はヘテロ界面付近の厚さ2nm以下の極薄領域に分布し、局所P濃度が3×10^<21>cm^<-3>(原子密度6%)に達する超高濃度ドーピングに成功した。さらに、このP原子層ドープSi薄膜においては、従来知られていた高濃度PドープSiより高いHall移動度を示すことも見いだした。また、電子サイクロトロン共鳴により生成した低エネルギーArプラズマ照射によるGeH_4やSiH_4反応により、基板非加熱下での高平坦高度歪Ge及びSi薄膜のエピタキシャル成長制御を実現し、従来の熱分解反応を用いたCVD法では実現が困難な高度歪導入IV族半導体ヘテロ構造形成の可能性を示した。さらに、p型共鳴トンネルダイオードを高性能化するための歪Si_<1-x>Ge_x/Siヘテロ構造のエピタキシャル成長条件を検討し、IV族半導体負性抵抗デバイスの室温動作実現のために高Ge比率の推進が有効であることを明らかにし、電子帯変調による新規半導体物性の創生のために重要な成果を得た。
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