研究分担者 |
荒川 泰彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30134638)
志村 努 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90196543)
芦原 聡 東京農工大学, 共生科学技術研究院, 特任准教授 (10302621)
藤村 隆史 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (50361647)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2004年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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研究概要 |
光情報技術において、近年のGaN半導体レーザーの成功により、波長400nm前後の青色領域の重要性がますます増している。本研究の目的は、この青色領域において動作する、InGaN量子井戸構造を基盤とする光デバイス、特に、フォトリフラクティブ素子を開発することにあった。 (1)InGaN/GaNダブルヘテロ構造では、格子不整合のため大きなピエゾ電場が膜内部に発生する。このため,光励起キャリアによる電場の遮蔽を利用して吸収の光制御が可能となる。我々はこの光誘起吸収効果を利用して紫色領域で動作する光アドレス型二次元光デバイスを開発した。また,Heイオン照射を行い応答速度と空間分解能の向上に成功した。 さらに,井戸層に対して垂直に電場を印加するために絶縁性であるサファイア基板をレーザーリフトオフ法により剥離し,これに電極を着け,光学特性の測定を行った。これにより、外部電場を印加することで光変調特性が向上することを明らかにし、光誘起による透過光の制御に成功した。また、フェムト秒パルスレーザーを用いたポンプ・プローブ分光により、外部電場を印加し内部電場を大きくすることで、井戸内でのキャリア緩和が速くなることを明らかにした。以上の測定結果から,InGaN量子井戸内で起きる光学的電気的プロセスを明らかにした。 (2)He照射により半絶縁化したGaN薄膜,および,Fe添加半絶縁性GaNバルク結晶のフォトリフラクティブ効果について研究した。波長363.8,405nm,458nmの青色領域において,2光波混合ゲインと時定数そ測定を行った。GaNにおいて,世界で初めて,フォトリフラクティブ効果を確認した。
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