研究課題/領域番号 |
16360036
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
興 雄司 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助教授 (10243908)
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研究分担者 |
渡邉 博文 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助手 (30363386)
前田 三男 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (80037910)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2006年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 色素レーザー / ディスポーザブル / 有機色素 / プラスチック / 導波路 / 集積型 / 多波長 / 分布帰還 / 縦励起 / ローダミン6G |
研究概要 |
平成16年 レーザーを多層構造で縦励起する技術に関する研究を主に行った。まずは基本設計のためのシミュレーションと、最適条件の理論的解析を行い、実際には試作を繰り返して実証試験を行った。その結果、導波路を多層構造にして励起光を伝搬する層とレーザーを発振させる層を屈折率制御しつつ重ね合わせることで、縦方向の表面実装型励起(擬似縦励起)方が実際可能であることを示した。さらに、こうした多層構造・屈折率制御技術を活用し、散乱媒質で色素レーザーの発光効率を改善しながら独立したDFB導波路構造で波長を制御する新しいレーザーの開発にも成功した。新しい発光材料を用いたレーザーの発振も行った。 平成17年 平成16年より予備実験を行ってきた熱光学効果を適用した屈折率制御機構を作製し、まず、DFBレーザーのプラッグ波長をスイッチすることに成功した。これを元に有機フィルムとアルミ加熱電極の組み合わせによる動的な加熱のプロセスとシミュレーションを行い、設計指針を得た。並行して、DFBレーザーの作製プロセスの効率改善を目指して、244nm干渉露光と表面レリーフグレーティングの試作を行った。また、同年度より、ペン描画を利用した新プロセスの予備実験を開始し、これを利用してマイクロフローサイトメートリーチップにオンデマンドでレーザーをオンサイト実装する実験も開始した。 平成18年 平成16,17年の成果を背景に、擬似縦励起法と熱光学屈折率制御を利用した動的レーザースイッチングの研究を行った。しかしながら、このシステムは非常に複雑で平成17年度におけるプロセスの改良をもってしても作製歩留まりがあがらず、実験的に再現性の高いデータが得られなかった。一方、本テーマの途中で発案されたペン描画法については着実にプロセスとして確立してきており、フローサイトメトリーとの融合などは試作を繰り返し行い性能評価を実施できるまでになった。 平成19年度以降は、新しいプロセスを活用して平成18年度に十分確認できなかった、擬似縦励起の熱光学制御について再度検証実験を行い、成果を上げていきたいと考えている。
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