研究課題/領域番号 |
16360040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上田 裕清 神戸大学, 工学部, 教授 (40116190)
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研究分担者 |
八瀬 清志 神戸大学, 産業技術総合研究所, 副部門長(研究職) (50175650)
吉本 則之 岩手大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80250637)
小柴 康子 神戸大学, 工学部, 教務職員 (70243326)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 摩擦転写 / 光誘起配向 / アゾ色素 / ポリジアセチレンLB膜 / 一軸配向 / 偏光発光 / 配列制御有機薄膜 / ポリジアセチレン / LB膜 / 液晶配向 / フルオレンポリマー / 偏光LED / ポリアセン / 一次元配向 / 有機FET / 偏向発光 / フォトクロミズム |
研究概要 |
分子配列制御した有機薄膜を作成し、その光学および電子特性の異方性の解明とデバイス応用を目的として、まず、摩擦転写法によりフルオレン/チオフェンコポリマーの一軸配向膜を作成した。この膜は、偏光比が1:8の発光特性を示し、高いホール移動度を併せ持つことを見いだした。一方、スピンコート法により作成したフルオレン/チオフェンコポリマー膜をラビング処理することにより、分子配列制御層が膜表面に導入されることを見いだした。さらに熱処理を加えると配向度は初期値と比較して約70%と低下するが、膜の平滑性は著しく向上することがわかった。配列制御分子を核として無配向分子の配列を誘起する新規配列制御法(トップエピタキシー法)の構築に向け有用な知見を得た。 また、アゾ基を導入した色素のスピンコート膜に偏光紫外光を照射すると、シス/トランス光異性化により分子運動が誘発され、照射光の偏光方向と垂直に色素分子が配列することを明らかにした。斜入射X線回折および高分解能電子線回折の測定により膜表面に配向結晶層が導入されることを、初めて実験的に検証した。光配向制御技術はラビングフリーであり、これまで表面粗さやラビング時のコンタミネーションにより再現性が課題とされていた液晶セルの超薄膜化や駆動安定化が可能となった。さらに、一軸配向ポリジアセチレン単分子膜を誘起層とする有機分子の配列制御についても検討し、平面状(ペリレン誘導体)や鎖状(ジアセチレン類)分子の光学的異方性の発現を実証した。 今回作成した配列制御有機薄膜は、光制御や有機電界効果型トランジスター素子への応用も期待され、有機薄膜の新たな機能発現に有用な知見を得た。
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