研究分担者 |
江田 弘 茨城大学, 工学部, 教授 (60007995)
清水 淳 茨城大学, 工学部, 講師 (40292479)
尾嶌 裕隆 茨城大学, 工学部, 助手 (90375361)
仇 中軍 茨城大学, 理工学研究科・SVBL, 非常勤研究員
木村 俊一郎 (株)東京ダイヤモンド工具製作所, 技術部・研究員
神谷 純生 トヨタ自動車(株), 第2機能材料部, 担当部長(研究職)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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研究概要 |
燃料電池,ソーラー/風力発電,キャパシタ蓄電などのクリーンエネルギが長年の研究開発を経て,いよいよ実用段階に入ってきている.それを支える最も大きな技術がパワーエレクトロニクスである.そめ中で,パワーデバイスへの高機能化や高性能化に留まらず,より高い信頼性と小型化の実現が要求される.特に,電池(発電機)からの電流や電圧を高精度に制御してモーターなどの電気機器に供給するためには,ウエハを極限まで薄くしたフィールドストップ型IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor)が注目されている.従来のトランジスタ構造と異なり,IGBTではウエハの厚さ方向に大電流が流れる.したがってウエハの厚さに比例して抵抗が増すため,現行の350μmのPunch through typeのIGBTでは,エネルギ損失が大きく,それに伴う発熱や電圧降下が大きな問題である.そこで次世代のNon-punch through type IGBTは,厚さ100μmの設計となった.それに伴い,極薄Siウエハ加工プロセスの確立が待望される.本研究は,これまで開発した大ロ径Siウエハの超加工機械に,近年独自に開発した固定砥粒によるダメージフリーのCMG (chemo-mechanical grinding)新技術を融合させ,極薄Siウエハの化学・機械融合加工プロセスの確立を目指した.助成金交付期間(H16〜H18)内に下記の目標を達成した. ・Siと固相反応を有するCMG砥石を開発した.それにより,歪み・転位などのサブサーフェースダメージがない完全表面創成が可能になった. ・CMG加工プロセスを開発した.乾式加工を実現したと同時に,現在市販のポリッシングウエハと同等かそれ以上の表面精度及び表面品位を実現した. ・加工したウエハの評価方法およびon-lineの測定装置を開発した. ・分子動力学のシミュレーションにより,CMGの除去メカニズムが固相反応によることを解明した. ・Siウエハのサイズは,現行の6",8"から次世代の12"までカバーした. ・ウエハの最終厚さをそれぞれ30μm(8"),100μm(12")以下,またTTV (total thickness variation)は,厚さの0.2%以内に押さえることができた. ・加工能率は,10min/枚(8")〜30min/枚(12")以下にすることができた. 以上の成果をSEMICON Japan 2005に出展するほか,著書1編,学術誌論文12編,国際会議論文6編,著書1件にまとめてある.さらに特許を4件出願した.
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