配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
研究概要 |
本研究ではMEMSの摺道面及び接触面の高機能化のために、超低摩擦・耐摩耗・低跳躍スライダーのための機能性表面の創成及び評価技術開発を行うことを目的とし,以下の3項目に関して研究を行った。 (1)超低摩擦・耐摩耗特性を付与するために、研究分担者が発明した「表面波励起マイクロ波プラズマ」を用いたカーボン系硬質膜の成膜を行い、研究代表者が発見したCNx膜の窒素中超低摩擦現象(μ<0.001)が発現するスライダーの機能性付与技術の開発を試みた.その結果,金属円筒面に均一かつ高速でDLC膜を創成する方法として,被成膜基板となるパイプ内面に管状の石英アンテナを挿入し,表面波励起高密度プラズマ柱を生成し,DLCのCVDコーティングを行った.その結果,膜硬度が21GPa程度のDLC膜を長さ100mmの円筒内において膜厚の偏差を+-14%内にすることができた,特に基板表面温度制御が膜硬度の制御に重要であることが示された. (2)低跳躍スライダーの開発のために、研究代表者により発明されたイオンビームによるnmスケールの微小突起の創成法を用い、接触時の跳躍高さを減少させる機能性付与技術の開発を試みた.具体的には,ポリマー材料においてもイオンビームとプラズマの照射によりnmスケールの微小突起の創成が可能であることが確認された.また,マイクロパターニングされたスライダーの摩擦特性を詳細に調べ,摩擦特性の速度依存性を減少させることが可能であることを明らかにした. (3)機能性表面のμmスケールの局所表面エネルギー分布を、研究代表者により発明された微小液敵の接触角による手法原理に基づき、実際に評価する手法開発を試みた,具体的には,多相合金やマイクロ加工された表面の表面エネルギー評価を行い,局所領域の表面エネルギーが合金相や赤加工法により大きく影響を受けることを実証した.
|