配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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研究概要 |
超精密な機械加工や測定を実現するため,ツールと工作物の間の正確な相対運動を創成する機械システムが機械要素の高精度化と同様に必要とされている.本研究は,ツールと工作物の間の6自由度相対運動測定装置を用いた機械システムを提案している.ツール主軸と定盤の間に設置されたヘキサポッド形パラレルメカニズムは従来の機械で受動的に駆動される.メカニズムはジョイントとリンクの弾性的変形およびの熱膨張のための補正装置を備えているため,外力や温度変動の影響を受けずに6自由度運動を正確に測定することができる.まず,球面ジョイントと直動ジョイントからなる伸縮可能な連結連鎖(ストラット)が設計され,試作された.ボールシャンクの熱変形の影響を除くために球面ジョイントが改良された.さらに低膨張材料を用いた補償装置が重力と温度変化の影響を調査するために試験された.結果,重力と温度変化はストラットの長さ測定精度にほとんど影響を与えないことがわかった.次に補正制御対象として従来の直交座標形メカニズムが組み立てられた.このメカニズムはACサーボモーターとエンコーダを備えている3つのボールネジ駆動の直動位置決めステージを用いている.定盤とツール主軸の間の位置決め誤差と運動誤差がレーザ干渉測長システムを用いて測られた.最後に,冗長な受動的な連結連鎖を用いた校正方法がヘキサポッド機構の37の機構パラメータを推定するために調査された.ヘキサポッド機構がその移動空間内を運動するとき運動学によって計算されるストラットの長さ変化と測定される長さ変化は7つのストラットの長さ誤差を算出する.これらの長さ誤差が最小にされるように,ヤコビ行列を用いた最小自乗法は37のパラメータを修正し,繰り返された.結果,得られたパラメータはヘキサポッド機構の位置決め誤差を減少させられることを確認した.
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