配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
|
研究概要 |
本課題では,負の剛性を持つ支持機構を利用したアクティブ除振装置の実用化を目指した研究を実施した. (1)負の剛性を持つ支持機構としてゼロパワー磁気浮上機構を利用した装置では,負の剛性の大きさが除振テーブル上の搭載物の重量によって変化するため,直動外乱に対する剛性が低下してしまうという問題がある.この問題の解決方法として非線形補償法を提案し,浮上対象物の1自由度を制御する磁気浮上基礎実験装置において,提案する非線形補償によって負の剛性の大きさが一定に保たれることを実証した. (2)負の剛性を持つ支持機構をリニアアクチュエータを利用して実現することを提案し,そのための制御方法を明らかにした.さらに,空気圧アクチュエータを利用して除振テーブルの垂直方向の3自由度の運動をアクティブに制御する除振装置を試作し,性能の評価を行った. (3)ゼロパワー磁気浮上機構を利用した除振装置のもう一つの問題は,従来の構造では永久磁石の吸引力によって除振テーブルの全重量を支えなければないので,実用的には除振テーブルの大面積化が難しいことである.この問題を解決する方法として,荷重支持機構を導入することを提案した.支持機構によって,除振テーブルに作用する重力より大きな上向きの力を発生するようにすれば,ベース一正のばね-中間台-ハイブリッド磁石-除振テーブルと単純に下から積み上げていく構成が可能となることを示した. (4)荷重支持機構を備えた6自由度アクティブ除振装置の試作を行なった.垂直方向の3自由度の運動に対して,4つのハイブリッド磁石によるモード制御を適用することによって,直動外乱に対する高剛性を実現できることを実験的に確認した.さらに,非線形補償を導入することによって,除振テーブルに大きな直動外乱が作用しても,高い剛性が維持されることを実証した.
|