配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
本研究では,関節自由度を有効利用することにより移動と作業の両機能を備えた多機能なロボットを開発できることを明らかにし,具体的には全身作業可能な脚ロボットと胴体部をパラレルメカニズムで構成された移動ロボットの開発を行った.このようなロボットを開発するためには,創造的なロボット設計とそれを実現するための機構設計の確立が重要である. 全身作業可能な脚ロボットに関しては,2本の脚が膝立ち姿勢をとり,残りの脚を腕として活用する4脚ロボットを以前より提案してきた.膝立ちする2脚が胴体と残りの脚を支えなければならず,その膝関節に負担がかかる.そこで本研究では,ばねを用いた関節トルク補償機構を考案し,それがない場合に比べて2倍の重量が持ち上げられること,その結果20kgの負荷を持ち上げられることを確認した.一方,脚の駆動には一般的に干渉駆動方式が用いられているが,膝立ち姿勢時に腰関節にも大きな負荷がかかる.提案した膝関節トルク補償機構は膝関節だけではなく腰関節トルクも軽減させる二重の効果があることを明らかにした.4本の脚を腕として活用する6脚ロボットの開発を行った.膝関節にはさらに負担がかかるが,上述の膝関節トルク補償機構により支えることができる. さらに,腕先で力作業ができるように,力に耐えられるハンドを開発した.指関節のためのリンク式変速機構を考案し,10kgの荷重に耐えられる100gの指関節を開発した.なお,リンク式変速機構の応用として,人間の立ち上がりを支援する支援機を開発した. 一方,胴体部が4自由度のパラレルメカニズムからなる移動ロボットを開発した.他の移動ロボットを持ち上げることができることを実験的に確認した.実環境の多様な状況に対応するためのセンシング法としてハイパースペクトルセンサの利用手法を開発した.以上の研究により,多機能なロボットを開発するための基盤技術の確立を行った.
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