配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
高齢者や身体障害者の低下した筋力を補うことにより日常生活における動作を補助し,あるいは各種の作業を支援するためのウェアラブル(身体装着型)パワーアシスト装置を開発した.ウェアラブルパワーアシスト装置には,人間に対する安全性と親和性が求められる.このため,ウェアラブル装置を駆動するアクチュエータとして,小型・軽量・柔軟な空気圧ゴム人工筋を用いる. まず,基本的な介護作業の支援を目的として,腰部動作支援用パワーアシスト装置を開発した.既存の腰装具に収縮型湾曲空気圧ゴム人工筋を取り付けることにより腰の伸展動作を支援するものであり,適切な支援力を発生するためのゴム人工筋の加圧力制御法を明らかにするとともに,装着者の意思と連動するための触覚センサを用いたコミュニケーション法を提案した. つぎに,細長空気圧ゴム人工筋(Muscle stringと命名)を開発し,これを用いた衣服状パワーアシストウェアとして締め付け力可変のアクティブサポーターおよび手首部,肘部および肩部動作支援用パワーアシストウェアを試作し,その有効性を確認した.さらに,Muscle stringを素材とした軽量・柔軟なネット型アクチュエータを開発し,その基本特性を調べることによりウェアラブルパワーアシスト装置のアクチュエータとして有用であることを明らかにした. 以上の成果に加えて,パワーアシスト装置の音声入力による制御の有効性を確認するとともに,ニューラルネットワークを用いて不明瞭言語に対応できる機能を付加した.また,パワーアシスト装置用の小型エアポンプの仕様を検討するとともに,筋電位を用いたアシスト性能の評価を実施した. 本研究の成果により,既存の装具と併用した腰部動作支援用パワーアシスト装置および細長空気圧ゴム人工筋を用いた衣服状パワーアシストウェアの有用性とその実現の可能性が明らかになった.
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