研究課題/領域番号 |
16360156
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中島 寛 九州大学, 産学連携センター, 教授 (70172301)
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研究分担者 |
中島 英治 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (80180280)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
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キーワード | シリコン / 高誘電率絶縁膜 / 電子サイクロトロン共鳴プラズマ / High-k膜 / 酸化膜 / 省電力LSI / Hf酸化膜 / 窒化膜 |
研究概要 |
本研究では、電子サイクロトロンプラズマを活用したSiの低温酸化、Hf金属膜のスパッタ堆積、金属膜の表面酸化、およびその後の酸素制御熱処理により、SiO_2膜換算膜厚(EOT : Effective Oxide Thickness)で1.0nm以下のゲート絶縁膜(High-k)形成に関する技術基盤を確立することを目的とした。目標は、同一EOTのSiO_2膜と比較して4桁以上のリーク電流低減、Si酸化膜と同程度の界面特性の実現である。得られた成果は以下の通りである。 1.Ar/O_2混合プラズマ[最適条件:O_2/Ar=0.1/30scccm]による1.2nmのSiO_2膜形成、スパッタリングによる3nmのHf金属の堆積、酸素プラズマ照射によるHf表面酸化、を同一真空中で行い、急速熱処理により組成変調条件を広範囲に調べた。その結果、Hf表面酸化時間8.5分、熱処理条件650℃で30秒間の時、最も低いEOTが得られた。この時のEOTは1.1nmで、リーク電流は同一膜厚のSiO_2膜と比較して4桁の低減ができた。また、XPSによる測定から、熱処理によりHfOxの組成がHfO_2に変化したこと、SiO_2とHfが反応してSiO_2の膜厚が減少すると供にHfシリケートが形成される事を示した。 2.TaNをMOSFET用ゲート電極に用いることを目的とし、TaN膜をマグネトロンスパッタリングにより成膜して熱処理によりその最適化を行なった。その結果、TaNは750℃以下のMOSFET作成プロセスに用いることができるとの知見を得た。また、デバイス作成において不可欠となるTaNの加工として、Hfをマスク材とした化学処理により5μmサイズの加工プロセスを確立した。 3.High-kゲートMOSFETの試作プロセスを完成させた。メタルゲートにTaN、ゲート絶縁膜にHf系High-k膜を用い、TaN/High-k/Si-MOSFETを作成して性能検証を行なった。その結果、試作したデバイスは、同一膜厚のSiO_2と比較して相互コンダクタンスが40%増加していた。
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