研究課題/領域番号 |
16360157
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
藤原 賢三 九州工業大学, 工学部, 教授 (90243980)
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研究分担者 |
佐竹 昭泰 九州工業大学, 工学部, 助手 (90325572)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 量子井戸構造 / 窒化ガリウム系半導体 / 発光ダイオード / InGaN / エレクトロルミネッセンス / キャリアー捕獲 / フォトルミネッセンス / シュタルク電界効果 / 量子井戸構成 / 発行ダイオード / フォトルミネッサンス |
研究概要 |
InGaN系量子井戸発光ダイオードは、10^<10>cm^<-2>程度の非常に多くの貫通転位が存在し欠陥密度が大きいにもかかわらず、発光効率が非常に高い。この高効率発光の機構を探るために、エレクトロルミネッセンス(EL)及びフォトルミネッセンス(PL)発光強度の外部電界効果を調べ、以下の成果が得られた。 (1)青色多重量子井戸発光ダイオードのEL発光効率の温度依存性(20-300K)から、電子溜層の付加により、発光効率はすべての温度範囲、注入電流レベルで強められる。また、高注入電流と低注入電流時の比較から、主ELバンド発光効率の低温に於ける減少割合の変化及び短波長サテライトバンド発光効率の相関は、順バイアス電圧下でのキャリアー捕獲の違いにより起こり得ることが分った。 (2)緑色InGaN単一量子井戸ダイオードのPL発光強度の外部電界効果を調べ、直接励起条件では+2V以上の順バイアス電圧で、また、逆バイアス条件下で、PL強度の減少が起こる。即ち、順バイアス電圧下でのキャリアー離脱による発光効率の減少が起こることを直接的に検証した。さらに、間接励起下では、+2〜3Vの順バイアス下で発光効率が増大し、+3.25V以上の順バイアスにより発光効率が減少する。これは障壁層から発光層へのキャリアー捕獲が発光効率に重要な役割を持つことを意味している。このことは、緑色InGaN単一量子井戸ダイオードのEL発光効率の100K以下の低温に見られた減少の理由を説明できる。即ち、順バイアス電圧の大きさがキャリアーの発光中心への捕獲に重要な役割を演じていることを、直接励起下でのPL発光強度のバイアス電圧依存性との比較から明らかにした。 (3)N型電子溜層付青色多重量子井戸発光ダイオードのPL発光効率外部電界効果の実験、特に、励起光強度依存性の実験から、電子溜層と活性層のPL強度比較により、逆バイアス下でのPL発光の減少は光生成した正孔の捕獲により律則されることを明らかにした。
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