研究課題/領域番号 |
16360166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 真司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40239968)
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研究分担者 |
丸山 茂夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90209700)
SET SZE YUN 株式会社アルネアラボラトリ, 代表取締役社長
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2004年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 光ファイバレーザ / モード同期 / 可飽和吸収 / 非線形現象 / 光スイッチ / 光短パルス発生 / エバネッセント波 / 自己位相変調 / 非線形偏波回転 / 平面導波路 / Dシェイプ光ファイバ |
研究概要 |
CNT薄膜を用いたモード同期素子については、広い波長帯域(1〜1.6μm)にわたってモード同期短パルス光ファイバレーザが実現できることを示した。また、CNTを用いることにより共振器長を数センチメートル以下にすることができ、GHz以上の繰り返し周波数をもつ高繰り返し周波数モード同期短パルス光ファイバレーザを世界に先駆けて実現した。 また、エバネッセント結合により動作する光導波路・ファイバ型CNTデバイスの研究を進めた。上部クラッドのない石英系平面導波路の上部にCNTをスプレーし、導波路モードのエバネッセント波とCNTの相互作用を利用した可飽和吸収素子を作製した。これを受動モード同期素子として応用し、モード同期パルスの発生に成功した。同じ原理で、Dシェイプ光ファイバおよびテーパー光ファイバを試作し、CNTを蒸着した光ファイバ型CNT可飽和吸収素子を実現した。これらを同様にしてモード同期光ファイバレーザに応用し、いずれも短パルス発生に成功した。 さらに、CNT薄膜および前節の光導波路・ファイバ型CNTデバイスの3次光非線形性を検討した。CNT薄膜を非線形光ループミラー(NOLM)の構成で用いた場合について、シミュレーションにより光スイッチが実現可能であること、そのために必要なサンプルの条件を示した。また、平面導波路型CNT光デバイスを用いて、NOLM構成での全光型光スイッチを試作し、約20%の分岐比変化が得られ、理論とよく一致した。同様に、Dシェイプ光ファイバにCNTを蒸着して光ファイバ型CNTデバイスを試作し、非線形偏波回転(NPL)による非線形光スイッチとして用いたところ、わずか5cmの光ファイバにもかかわらず,50mW程度のパワーでスイッチングを実現でき、消光比も20dB以上が得られた。これらの結果から計算されるCNTの非線型定数γは10^6W^<-1>m^<-1>程度となることがわかった。
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