配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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研究概要 |
脳に電極を埋め込み,そこから得られる信号を基に自身の腕やロポットを制御するブレインマシンインタフェースの研究が米国を中心に行われている.脳のどの部位から計測したらよいのか,あるいはどの程度の数の神経活動を計測すればよいのかは,その信号を用いて何をしたいかにより決まることであるが,まだ,開発途中のため正確な知見は得られていない.現在得られている信号は,剣山型の電極などさまざまであるが,神経活動を計測するためには,微弱な信号を増幅し,ソーティングと呼ばれるひとつの神経の活動を選び出す処理が必要で,まだ,大掛かりな装置が必要である.本報告では,脳活動計測のための多層アクティブアレイ電極に関する研究について,アクティブ電極の開発と多層に信号処理を組み込むためのフィルタの設計を行った.そして,一度の計測だけでも多くの神経活動を同時に計測できれば,神経細胞の発火密度に近い情報が得られることがわかった.さらに,運動意図が抽出された場合に,どのように運動を生成するかについて,計算論的なモデルを基に,新しい軌道生成方法を提案している.また,電極から長期的に安定に信号が計測できるためには,電極を移動させる必要があるが,MEMSの技術を用いて微小な変化を起こすアクチュエータを試作した. 今後,デバイスの無線化や更なる小型化を行っていく必要がある.ブレインマシンインタフェースの応用に関しては,工学だけでなく,医学や神経科学などの基礎的な研究との共同作業が必要であり,今後は,このような分野と連携して,研究を進めていく必要がある.
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