配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2004年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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研究概要 |
本研究は,対向型多指ハプティックデバイスによる高精度力覚提示法の確立を目的に,デバイスの最適構成法,アームと触覚指の冗長自由度系の分散型協調制御法,複数指と柔軟物体との接触で生じる接触力と変形の計算効率のよい多指触覚レンダリング法の課題を研究した. (1)5本指の対向型ハプティックデバイスの最適設計:5本指の対向型ハプティックデバイスとして,操作空間が広く,摩擦が少ないハプティックハンドと軽量でスマートなアームを開発した.人間の指先運動に追従できるようにハプティックハンドの操作空間の最大化の視点から,5本触覚指の最適配置とアームの最適構成を明らかにした. (2)操作者に不安を与えない冗長多自由度力制御法:操作者の少しの指先の動きで,アームが大きく動くことのない人間に不安を与えない冗長多自由度力制御法を研究開発した. (3)柔軟物体の多指触覚レンダリング:複数の接触点での接触力を計算し,その接触力にもとづき柔軟物体の移動や変形の計算し,コンピュータグラフィックス(CG)で表示する多指触覚レンダリングのための,有限要素法をべースとした効率的計算法を開発した. (4)仮想空間での物体把持における摩擦モーメントの提示:仮想空間で物体を把持したときに,リアルな物体操作感を生み出すために物体と指先で生じる摩擦モーメントの計算アルゴリズムと摩擦モーメント提示のデバイスを研究開発した. (5)医学教育用触診訓練システムの応用:本デバイスを用いた乳癌の触診訓練システムを試作し,医学教育への適用の可能性を示し,今後手指腹部への力覚提示が課題であることが明らかとなった.本検証にあたっては,岐阜大学医学部の研究者に触診訓練評価を協力して戴いた.
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