研究課題/領域番号 |
16360308
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤川 昌樹 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (90228974)
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研究分担者 |
渡辺 俊 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (60212320)
黒田 乃生 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (40375457)
上北 恭史 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (00232736)
吉田 友彦 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 講師 (40283494)
小島 華津子 (小嶋 華津子) 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 講師 (00344854)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 東アジア / 街区保存 / 都市保存 / 四合院 / 北京 / 京都 / 歴史文化保護区 / 重要伝統的建造物群保存地区 / 伝統的都市 / 歴史的文化保護区 / 皿合院 |
研究概要 |
伝統的都市の旧市街地において、一定の街区内の全建造物に規制をかけて保存をはかる「街区保存」は、伝統的都市のもっとも有力な保存手法として各国で採用されている。 本研究では、今後のアジアにおける街区保存手法の将来を見通すことを目的とし、主たる比較の事例として北京と京都を取り上げた。この結果、両者の街区保存の対照的な様子が明らかとなった。まず、都市全体のスケールでみると、北京が都市の中軸線と中心たる紫禁城からの都市景観の保存を重視しているのに対し、京都では盆地周辺の山地景観の保存が最も手厚い。これに伴い、北京の街区保存は紫禁城周辺の都心部で最も厳しいのに対し、京都では都心部での街区保存が難しくほとんど行われていない。また、北京の歴史文化保護区は面積が1,278haにも及ぶのに対し、京都の重要伝統的建造物群保存地区等の保存地区は全てを合計しても30haに満たない規模である。一方、北京の街区保存は多くの復元・新築修景を伴うものであり実物の保存という意味では多くの問題を抱えるが、同時に「翻建」という興味深い空間形式の保存も行われている。これに対して、京都では保存地区の街路景観は慎重に守られているものの、敷地内の空間構成自体は考慮の対象とはなっていないため、街区全体で考えるとあくまで表面的・外観的な保存に終始しそいるともいえる。 このような相違は、両都市の都市史上の異なる歩みを反映するものであり、一概にいずれかが優れているとは言い難い。まずは、それぞれの街区保存手法を相対化してみた上で、手法の改善を考えていく必要かおるだろう。
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