研究課題/領域番号 |
16360312
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
石黒 孝 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10183162)
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研究分担者 |
濱崎 勝義 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40143820)
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10231854)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 太陽光 / メゾスコピック構造 / 太陽電池 / 色素増感太陽電池 / 表面凹凸 / 太陽光エネルギー変換 / 光触媒 / ナノ構造 / メゾスコッピク構造 |
研究概要 |
本研究では色素増感太陽電池システムのエネルギーフローに注目し、屈折率の異なる媒質により構成される表面・界面に新しいメゾスコピック凹凸構造を導入した場合の光学特性について検討した。 検討した構成要素は、空気/ガラス/ITO透明導電膜/色素吸着TiO_2層における表面・界面、及びPt対向電極である。成膜は全て高周波スパッタリング法により行った。反射率・透過率等は紫外可視近赤外分光光度計により測定し、これを基に各媒質の屈折率を評価した。また表面凹凸はプローブ顕微鏡により定量評価した。これを必要に応じて変形して界面構造として用い、実験的に求められた媒質の屈折率と合わせて3次元有限差分時間領域(FDTD)法により表面・界面の光学特性を計算・評価した。 各界面にメゾスコピック凹凸構造を導入することで以下のような太陽光エネルギー損失(波長範囲:0.4-1.0μm)の低減の効果が得られることが分った。すなわち、空気/ガラス界面で3.6%、ガラス/ITO界面でo,5%、ITO/色素吸着TiO_2界面でo.5%の反射率の減少が確認された。単純にこれらを加算してみると、5。8%の光エネルギー反射率を1.2%まで4.6%もの効率化が可能であることを示している。Pt対向電極の下地に平坦A1膜を用いることで鏡面反射率はPtのみの場合よりも増大することが、また凹凸を付与することで拡散反射率が増大することが確認できた。また、A1-N膜は水熱反応により透明化することができガラス基板上では反射防止膜として、あるいはメゾスコピック凹凸構造を有する透明基材として有用であることがわかった。 以上、本研究により、色素増感太陽電池の積層界面ヘメゾスコピック凹凸構造を導入することが光エネルギーの反射による損失抑制に有効であることが明らかとなった。
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