配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
本研究ではマイクロガスタービンの動作環境下におけるC/C及びCMCの繊維とマトリックスの相互作用や界面特性を含む微視的変形破壊特性の定量的評価法を提案することを目的とした.具体的には,各種温度条件・雰囲気条件下における(1)熱衝撃試験,(2)超高温機械的衝撃試験,(3)超高温クリープ試験,(4)超高温機械的負荷下酸化試験,といった各種試験法を開発し,微視的損傷の発生,進展・蓄積過程及びそれらと材料の機械的な特性(剛性・強度)の関係を定量的に明らかにすることにより,マイクロメカニクスの理論解析の実験的検証を行った.以下に概要を述べる. (a)セラミックス系ならびに炭素系の耐熱複合材料に適用可能な熱衝撃試験として水中急冷法を選定し,試験法の開発を行なった.また本試験法によりその特性を評価した. (b)スポット加熱炉を設置したスプリットホプキンソン棒法試験装置を開発し,1300℃までの超高温環境での動的試験を行なうことが可能となった. (c)油圧アクチュエータを二台横置きに設置し,それぞれを同期させ同一変位量で移動するよう制御系を設計した新たな試験機を開発した.制御系の設計に際しては荷重及び変位の両方を制御対象とすることを可能とした.また加熱炉を設置し,1300℃までの超高温試験を不活性雰囲気だけでなく酸化雰囲気でも行なうことを可能とした. (d)破壊力学の機構と欠陥サイズの分布状態を組み合わせた新モデルを提案し,例としてTyrannoZMIセラミックス単繊維を選択してゲージ長をパラメータとする引張り試験を行った結果,Weibullモデルとは食い違いを見せたが当モデルとは良好に一致することを提示した. (e)C/C複合材料の低い強度発現率は製造過程における繊維の劣化ではなく,繊維/母材界面の強度によることが明らかになった. (f)c/SiCO複合材料を低環境負荷で製造できるプロセスを開発した.酸化雰囲気においては繊維/母材界面に酸化物が生じ,界面強度の上昇に伴い強度が低下することが明らかになった.
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