配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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研究概要 |
本研究では,様々な材料をメソ・マクロポーラス化する手法を確立するとともに,電気化学デバイスへ応用することを試みた。 1.メソポーラス(m-)あるいはマクロポーラス(mp-)セラミックスの調製とガスセンサへの応用 通常の界面活性剤やトリブロックコポリマーの自己集合体を用いてm-SnO_2粉末を調製するとともに,その調製条件を最適化して結晶子径・細孔径をコントロールすることにより,H_2に高い応答を示すm-SnO_2センサを得た。そのm-SnO_2を既存の大粒径SnO_2粉末へ表面修飾することでH_2検知特性が改善することも明らかにした、また,アルミニウムイソプロポキシドとベヘン酸(メソ孔テンプレート)を利用して高表面積m-Al_2O_3が調製できること,これを用いた吸着式マイクロガスセンサは,現行のものに比べてアルコール応答が大幅に向上することを明らかにした。一方,サブミクロン径のポリメタクリル酸メチル(PMMA)球状微粒子を鋳型として作製したmp-SnO_2センサは,H_2およびNO_xともに高い応答を示すことを明らかにした。また,同様の手法により水晶振動子表面にmp-BaCO_3膜を取り付けNO_2検知特性を評価したところ,極めて高い応答(約30Hz/ppm-NO_2)を示すことを明らかにした。 2.乾式法(パルスレーザー析出法・スパッタリング法)による多孔質酸化物膜の作製 PMMA球状微粒子を鋳型として利用すると,パルスレーザー析出法やスパッタリング法といった一般的な乾式法によっても,規則性サブミクロン細孔を有するmp-酸化物膜(CeO_2,BaTiO_3,CaCu_3Ti_4O_<12>,La_<1-x>Sr_xCoO_3など)が作製できることを明らかにした。 3.mp-白金膜の作製と電極特性 スパッタリング法あるいは電析法によりmp-Pt電極を基板上に作製した。得られた電極は,既存の緻密Pt電極に比べて酸素還元活性が良好であることを明らかにした。また,グルコースセンサ用電極としても高い特性を有することを明らかにした。 4.色素増感太陽電池に用いる多孔質チタニア電極の細孔構造の最適化 PMMA球状微粒子テンプレートを用いて得られたmp-TiO_2膜を一般的なc-TiO_2電極に積層することにより,同じ膜厚のc-TiO_2電極に比べて高い電極特性を示すことを明らかにした。
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