研究課題/領域番号 |
16360382
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
入谷 英司 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (60144119)
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研究分担者 |
向井 康人 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30303663)
片桐 誠之 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00345919)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2004年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | ソフトコロイド / 濾過 / 圧搾 / 沈降 / 遠心分離 / 変形 / 圧縮性 / 空隙率 / 精密濾過 / エマルション / 圧密 / 濾過比抵抗 / ゲル状ケーク / 膨張 |
研究概要 |
濾過、圧搾、沈降、遠心分離などの粒子・流体系分離操作は、近年における利用分野の著しい拡大により、分離の対象となる粒子や溶媒はますます多岐に亘り、バイオテクノロジーやバイオマス産業、機能性食品、医療、生物・生体関連の分離にも積極的に利用されるようになっている。このため、微生物、ゲル粒子、エマルション、タンパク質のような生体高分子、粒子が緩く集合した凝集粒子といった、変形能が極めて大きく分離困難な"ソフトコロイド"を対象とする高精度な分離技術の確立が強く切望されている。 本研究では、微生物、ゲル、エマルションなどの多様なソフトコロイドを対象とした濾過、圧搾、沈降、遠心分離などの粒子・流体系分離操作を検討し、脱液挙動と生成ケークや沈殿堆積層の特性との関係に着目し、ソフトコロイドに特有な脱液分離の動的挙動の解明を試みた。 一連の検討により、ソフトコロイドの分離挙動、粒子の変形特性、分離性能に多大な影響を及ぼす、濾過、圧搾における生成ケークや沈降、遠心分離における沈殿堆積層などのゲル状を呈する粒子集合体の特性を究明した。生成ケークや沈殿堆積層は極めて大きな圧縮性を示し、粒子の変形が生じるため、その空隙率が球形粒子の最密充填以下となるケースもあった。したがって、ソフトコロイドの分離においては、圧力を増加させたとしても粒子の変形が促進し、必ずしも分離挙動の改善には繋がらないため、従来の常識とは逆に低圧での分離が効果的となることがわかった。本研究の成果は、最適な分離操作の設計や新規分離技術の確立へと繋がるものと考えられ、今後需要が大きいソフトコロイドを分離対象とする多くの産業分野に多大な寄与をなすことが期待される。
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