研究課題/領域番号 |
16360390
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応工学・プロセスシステム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 猛央 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30272363)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
2004年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | 刺激応答材料 / 酵素 / マイクロカプセル / 膜 / 人工細胞 / 酵素反応 / グラフト重合 / プラズマ重合 / 人口細胞 / マイクロリアクタ |
研究概要 |
本研究ではコア・シェル型のマイクロカプセルのコア部に、反応部位である酵素グルコースオキシダーゼ(以下GOD)を封入し、シェル部の多孔膜細孔内部にpHに応じて相転移を示すN-isopropylacrylamide-Acrylic acid(以下NIPAM-AA)共重合ポリマーをグラフト固定した、新しいマイクロカプセルリアクタを開発した。系のpHが高いときには細孔内部のpH認識ポリマーが親水性となり、系中に存在する基質であるグルコースは細孔内部に拡散しGOD触媒反応が進行する。pHが低いときには細孔内部のpH認識ポリマーが疎水性となり、系中に存在するグルコースは細孔内部に拡散しにくく、GOD触媒反応が進行しない。一般に酵素封入マイクロカプセルは内部に封入する酵素活性の失活が問題となる。さらにこの酵素封入マイクロカプセルに環境応答性能を付与する化学的手法も検討が不十分なのが現状である。本研究ではこれらの問題点を解決するため、マイクロカプセルを調製後に酵素溶液に含浸することでマイクロカプセル内に酵素を封入し、この酵素封入マイクロカプセルにプラズマを照射し、その後にグラフト重合手法を用いてシェルの細孔内部にpH認識ポリマーを固定する新しい方法を適用した。プラズマ照射によってマイクロカプセル表面の膜細孔が活性化されラジカル反応開始点が形成されるが、カプセル内部に封入したGODの活性は維持され、プラズマ照射および、その後のグラフト重合反応において酵素活性はほぼ失活しないことを発見した。グルコースの拡散実験を行ったところ、pH5.0のときとpH4.0のときのグルコース透過係数は2.6倍であった。さらにGODを封入してpH認識ポリマーを固定したマイクロカプセルリアクタにグルコースを添加して反応性を確認した。pH5.0のときの反応性は、pH4.0のときの2.7倍であることが分かった。
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