研究課題/領域番号 |
16360473
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山澤 弘実 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70345916)
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研究分担者 |
飯田 孝夫 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (50089843)
森泉 純 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (90303677)
永井 晴康 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 副主任研究員 (20354847)
安藤 麻里子 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 副主任研究員 (20354855)
小嵐 淳 日本原子力研究開発機構, 放射線管理部門, 研究員 (30421697)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | トリチウム / 水素同位体 / 環境中移行 / 地表面沈着速度 / 酸化速度 / 数値モデル / 曝露実験 / 温度依存性 / モデル / 土壌酸化菌 / 含水率 |
研究概要 |
水素ガス同位体ガス(H_2,D_2)の土壌による酸化実験やトリチム環境中移行の測定を行い、トリチウム環境中移行数値モデルを開発・検証することを目的とした。 トリチウム沈着過程の理論的研究を行い、HT沈着現象を大気中HT拡散、土壌中HT拡散、酸化菌によるHT酸化の3個の素過程に分けてモデル化する方法を考案し、それぞれについて理論モデルを構築した。数値モデルに関しては、予報型の1次元多層数値モデルの高度化を行い、実測が多い水蒸気およびCO_2フラックスデータによる検証を行った。 室内実験により、水素同位体ガス酸化速度の暴露濃度、温度、土壌水分量および土壌種類に対する依存性を定量的に明らかにした。酸化速度は土壌含水率8-14%及び温度45℃程度で最大値を示した。酸化速度及びMichaelis定数の温度依存性はArrhenius式で良好に表わされた。畑地黒ぼく土、水田灰色沖積土、畑地灰色沖積土間では、酸化速度の比は0.7-1.5と比較的小さかった。 これらの実験結果を数値モデルに組み込み、チョークリバー屋外放出実験結果を良好に再現できることを確認した。トリチウム地表面沈着の数値実験を行い、1)トリチウム沈着速度は主に土壌による酸化過程と土壌中拡散過程が律速であり、2)沈着速度は体積含水率が0.1程度で0.2〜0.4mms^<-1>の最大値を取り、3)土壌温度が45℃程度が最も沈着速度が大きいが温度依存性はそれほど大きくないことを明らかにした。また、これらの包括的な計算結果を安全解析等で利用しやすい形でまとめた。 施設からの気体状放出物中トリチウムの化学形別測定法を開発し、実施設からの排気中の分子状トリチウムの割合を実測した。また、HTの農作物への取り込みを評価するため、重水水蒸気雰囲気でのイネ暴露実験を行い、米粒中への移行は米粒が熟する初期段階の暴露で最も多くなること等の部位毎の特徴を明らかにした。
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