研究課題
基盤研究(B)
すでにマップしていたDREFが誘導するrough eye表現型を抑圧または増強する染色体欠失領域に存在する変異系統を入手し、DREF過剰発現系統と網羅的に交配した。その結果rough eye表現型を抑圧する突然変異として、細胞増殖に関与するfat遺伝子、翻訳開始因子eIF3p40とeIF4a遺伝子、skpA遺伝子やRhoGAP遺伝子群、転写関連因子little imaginal discs、brunched、crooked legs、また機能がわからないCG15636遺伝子など計20個を同定した。一方、rough eye表現型を増強する突然変異として計6個を同定した。skpA遺伝子の転写調節領域には、DREF結合配列(DRE)が存在しこれらを含むゲノム領域にDREFが結合していることを、抗DREF抗体を用いたクロマチン免疫沈降法や唾腺染色体の免疫染色により証明した。さらにDREFノックダウンにより、内在性skpA遺伝子が低下することを明らかにした。またskpA-LacZ融合遺伝子導入ショウジョウバエを樹立し、skpA遺伝子のDRE配列がプロモーター活性に必須であること、さらにDREF過剰発現によりskpAプロモーター活性が上昇することを個体レベルで明らかにした。またeIF4a遺伝子も、プロモーターにDREを持つので、標的遺伝子であると考えられた。野生型とDREに変異を導入したeIF4aプロモーターをルシフェラーゼ遺伝子に連結後、ショウジョウバエ培養細胞に導入してルシフェラーゼアッセイを行なった結果、DREがプロモーター活性に必須であることが確認できた。また抗DREF抗体を用いた唾腺染色体の免疫染色やクロマチン免疫沈降法を行なった結果、DREFがeIF4a遺伝子プロモーターを含むゲノム領域に実際に結合していることが明らかになった。これらの結果は、eIF4a遺伝子がDREFにより直接制御されていることを示唆する。eIF4aは翻訳開始因子である。また上記のユビキチンリガーゼを制御するSCF複合体のひとつであるSkpAをコードする遺伝子もDREFの標的遺伝子であると思われることとあわせて、増殖に伴うタンパク質代謝回転の活発化にDREFが機能していると考えられる。
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