研究課題/領域番号 |
16370077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大森 治夫 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (10127061)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2006年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | DNA損傷バイパス / 突然変異 / DNAポリメラーゼ / Y-ファミリー / Pol kappa / タンパク質間相互作用 / 総合モチーフ配列 / タンパク質の二次構造 / DNA損傷 / 損傷バイパス複合体 / REV1 / proline / ペプチド / Polη / Polι / Polκ / PCNA / 複製の忠実度 / 校正機能 |
研究概要 |
ヒトやマウスにおいてDNA損傷バイパスに関わるDNAポリメラーゼはYファミリーに属するPolη、Polι、Polκ及びREV1、そしてBファミリーに属するPolζなど、複数存在する。Yファミリーに属する酵素は全て一つのサブユニットから成るが、Polζは触媒活性を持つhREV3と機能不明のhREV7の二つのサブユニットから構成される。hREV7がhREV1のC末端部分(hREV1-CTD)に結合することは以前から分かっていたが、我々及び他のグループの結果からPolη、Polι、PolκもまたhREV1-CTDに結合することが明らかになった。更に我々はhREVI-CTDへの結合に必要な配列について更に追求して、以下のような結論を得た。1)hREV1-CTDとの結合に必要なPolκの配列はその中央部分に存在し、フェニルアラニン(F)が二つ並んだモチーフ配列を含む10以下の短いアミノ酸配列が必要、且つ充分である。PolκにはFF配列はそのC末端近傍にももう一つ存在するが、そちらはPCNAとの結合に関わり、hREV1-CTDとの結合には関与しない。2)Polιの場合にはFF配列は中央部分に一箇所存在し、実際その配列がhREV1-CTDとの結合に関与する。3)Polηの場合にはFF配列はN末端とC末端に一箇所ずつ、そして中央部分に二個所存在する。中央部分の二個所の両方ともにFF-AAという置換を持たせるとhREV1-CTDとの結合能が著しく減少したが、片方だけの場合には野生型と顕著な違いは認められず、PolηにはhREV1-CTDとの結合サイトは二つ存在する。4)PolκのhREV1-CTD結合配列にはFFのC端側に4個以上のアミノ酸が存在することが必要であるが、Polη、Polι、PolκのhREV1-CTD結合配列にFFモチーフ以外に共通のアミノ酸は存在しない。FFのC端側のアミノ酸をalanineに変えた場合にはhREV1-CTDに結合prolineに変えた場合にはhREV1-CTDに結合しなくなるので、おそらく主鎖間におけるβ-strand構造がこのようなタンパク間相互作用に重要であると考えられる。
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