研究課題
基盤研究(B)
本研究ではヒト細胞を用いて、染色体分配・細胞質分裂におけるORCの機能メカニズムをORCと相互作用する因子をプロテオミクスによる手法を用いて網羅的に明らかにすることを目的とした。本研究に得られた結果の概要は以下の通りである。1)ORC1の免疫沈降産物を解析したところ、ORC2、ORC3、ORC4、ORC5が検出された。さらに、テロメア結合因子であるTRF2、Rap1、それと関連した因子とした核膜因子Sad1/Unc84が同定された。また、WD40モチーフを持ち、これまでに機能解析がなされていない蛋白質(ORCBP1)が同定された。2)TRF2に関してはmybdomainを介してORC1と直接結合していることが示唆された。また、ORCおよびTRF2のテロメア領域への局在は、各々互いの活性に依存していること、ORCの活性がテロメア長に影響を及ぼすことが明らかとなった。3)ORCBP1については、N末端領域にLeu-rich repeatを中央領域からC末端領域にかけてWD40 repeat をもつ約80kDaの蛋白質である。ORCBP1は核に局在し、免疫沈降の結果から、ORCと強固に相互作用していると考えられた。また、ORCBP1の機能阻害によりG1期の進行が遅くなっていることが推測された。これらのことから、ORCBP1はORCと相互作用することにより、複製開始複合体の形成時期において何らかの動物特有の制御に関与する可能性が示唆された。このように、ORCを起点とした蛋白質のネットワークにより、ORCや複製開始機構と他の細胞機能との連携を分子レベルで解析するさまざまな手がかりが得られた。
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