研究課題/領域番号 |
16370108
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理人類学
|
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
安納 住子 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (10333527)
|
研究分担者 |
沖 一雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 講師 (50292628)
緒方 是嗣 (株)島津製作所, 分析計測事業部, 主任 (80395631)
阿部 貴志 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 助手 (30390628)
山本 卓志 (株)島津製作所, 分析計測事業部, 副主任
北川 博之 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (00204876)
森嶋 厚行 筑波大学, 図書館情報学系, 助教授 (70338309)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2004年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
|
キーワード | 環境適応能 / 生理人類学 / SNP / リモートセンシング / 一塩基多型 / ポリジーン / 大気リモートセンシング |
研究概要 |
本研究では、大気環境中にあるUV等の物理化学的諸要因による環境の違いに対し、反応・適応等を経て表れるヒトの形質(肌色)およびそれに関わる遺伝子多型の違いがどのように関連しているかについて明らかにするために、異なる環境下にあるヒトの遺伝情報、ヒトの適応能に関わる身体的形態および機能に関するデータ、文化的要因に関するデータ、大気リモートセンシングデータの解析結果を収集し、これらすべてのデータを統合・データベースを構築し、特定の時空間における大気環境の物理化学的諸要因とヒトの遺伝的・形態的・機能的多型性との関係について解明することを目的とする。 白色人種に関するデータとして、アメリカ・オハイオ州在住の白人122名を対象に、遺伝的に支配される生来の皮膚色として背部のメラニン値を、また、環境により修飾される皮膚色として頬中央下部のメラニン値を測定、試料採取、DNA抽出、全ゲノム増幅を行い、メラニン色素が合成・沈着されるまでの経路に関与する7つの遺伝子領域近傍に存在する20の一塩基多型(SNP)を選択し、PCR法を用いてSNPを含む特定領域の遺伝子を増幅し、続いてMasscode^<TM> systemによるSNP解析を行った。 SNP解析結果のデータを用い、遺伝的に支配される生来の皮膚色である背部のメラニン値をもとにメラニン値の高低2つのグループに分け、白色人種内においてメラニンの高低値に関与している複数の遺伝子座のSNPおよびハプロタイプを調べた。遺伝統計解析の結果から、メラニン高低値に関与する複数の遺伝子座のSNPの非独立性が統計学的にみとめられ、連鎖不平衡の可能性が高いということが示唆された。完全に連鎖があることを証明するために、引き続き黄色および黒色人種においても今回の白色人種同様のデータを収集・解析を行い、量的形質の表現型としての皮膚色に関係する遺伝子座位を同定するための遺伝統計学的手法を用いた解析を行うなど、原因遺伝子の解明へ向けた試みが今後の課題である。
|